WBA(世界ボクシング協会)バンタム級2位の井上拓真(27=大橋)は、4月8日(土)に有明アリーナで開催される「Prime Video Presents Live Boxing第4弾」で同級3位のリボリオ・ソリス(40=ベネズエラ)と空位の王座を争う。
2019年11月にノルディ・ウバーリ(フランス)とのWBC(世界ボクシング評議会)同級王座統一戦で敗れた井上は、栗原慶太(30=一力)、和氣慎吾(35=FLARE山上)、古橋岳也(川崎新田→引退)といった国内トップ選手とのサバイバル戦を制し再浮上。3年5ヶ月ぶりに世界戦の舞台に上がる。
元WBA世界スーパーフライ級王者のソリスは、キャリア23年目のベテラン。2020年2月にギジェルモ・リゴンドー(キューバ)との王座決定戦で敗れた後は5連勝中だ。
井上は、ウバーリ戦後、ディフェンスを軸としたパンチをもらわずに当てるスタイルを構築。満を持して世界のベルトを奪いに行く。
■いよいよ、世界王座奪還のチャンスがきました。ここまで待ちましたね。
井上 そうですね。ナオ(井上尚弥)がバンタム級世界王者としている以上、(バンタム級で)世界戦はできないことはわかっていたので、ウバーリに負けてから、また一つひとつランキングを上げていき、返上した時に王座決定戦ができるくらい上りつめたらいいなと。あとは、自分の進化のために国内の強豪選手と戦ってきました。まぁ、我慢の数年間ではありましたね。
■3年5ヶ月ぶりの世界戦です。
井上 待ちましたが、国内の強豪と戦えてきたので楽しかったですし、それなりに進化できたので、良い準備期間になりました。
■スーパーバンタム級でもリングに上がりましたが、相手との体格差は感じましたか?
井上 そこまで感じなかったですね。ガッツリ向き合って打ち合ったら(体格差は)出るかもしれないですが、自分は打たせないで打つスタイルなので(パンチを)もらわなければ関係ないですね。
■このファイトスタイルは、いつ頃に決めたのでしょうか?
井上 ウバーリに負けてから自分のボクシングや練習を見つめ直すようになり、より一層考えるようになりました。それが栗原戦(栗原慶太=一力)で良い形になりました。これを確立させていこうかなと思いました。
■決して派手なスタイルではないですが、内容で評価を上げています。そこについての自信のほどはいかがですか?
井上 ナオみたいに倒せず、気負って変に打ち合いにいってもリスクしかないので、それなら自分が出せる色を出していこうかなと思いました。
■色は完全に出せていますね!
井上 やれることはやれていると思います。
■ソリス選手の印象を聞かせてください。
井上 パワーもあると思いますし、時にはラフに攻めてきますね。
■南米選手(ベネズエラ)との対戦は初めてになります。南米特有のリズムがあると言われていますが。
井上 リーチも長そうなので、予想以上にパンチが伸びてくると思います。最後の最後まで集中して戦っていきたい。