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[特集]インタビュー
2021.5.14
元OPBF東洋太平洋ライト級王者
中谷正義(帝拳)

6/19(土)日本時間20日
米国ラスベガス ライト級12回戦
中谷正義vsワシル・ロマチェンコ


中谷正義「あるのは自信だけ。ぶっ倒します!」


■ロマチェンコ戦が決まったとき、どんな気持ちでしたか。
中谷 2ヵ月半ぐらい前、ジムで練習中に本田(明彦)会長から『やるか?』と聞かれたので、その場で『やります』と答えました。素直に試合ができること、ロマチェンコと戦えることは嬉しいんですが、ロマチェンコが(テオフィモ・ロペスに)負ける前だったらもっと嬉しい気持ちが強かったと思います。

■そのロペス戦、中谷選手はどう感じましたか。
中谷 ロペスが良い戦いをしたけれど、ロマチェンコもいつもの動きとは違ったと感じました。特に前半、手数が少な過ぎました。判定に関してはいろいろ言われていますが、負けになっても仕方ないかなと…。

■中谷選手はそのロペスとも戦っています(2019年7月に12回判定負け)。そのロペスの印象も聞かせてください。
中谷 僕と戦ったときのロペスは『どんなふうに倒してやろうか』という感じでなめていたと思います。計量の前に寝転んでいたので体調もベストではなかったんじゃないですかね。ロペスに対するこだわりはないけれど、負けたままでは終われないという気持ちはあります。



■そういえばロペスに敗れたあと、一度は引退しましたよね。
中谷 僕はアマチュア時代、散々負けてきたんです。本来やるべき練習をやらず、妥協した練習をして、その結果、負けていた。そんな甘えを捨てるため、プロになったときに『1回負けたらやめる』と決めたんです。でも、やめたあと大学の先輩が石田順裕さん(元WBA暫定世界スーパーウェルター級王者、現寝屋川石田ジム会長)と食事する機会を作ってくれ、そこで石田さんの話を聞いて『もう1回挑戦してもいいかな』と。

■中谷選手はそのロペス戦、復帰戦となった昨年12月のフェリックス・ベルデホ(プエルトリコ=中谷が9回TKO勝ち)との試合、いずれもアメリカで実績を残し、海外でも評価が上昇中ですね。
中谷 英語で書いてあることは分からないので、正直いって実感がないですね(笑)。

■現在、3団体で世界トップ10内にランクされています。少しは満足感がありますか。
中谷 全然、満足していません。やっぱり目標にしてきた世界チャンピオンになりたいので。世界を取ってから自分がどんな存在になりたいか考えます。



■そのためにもロマチェンコには勝ちたいですね。
中谷 自分のなかでは(ロマチェンコ戦は)余裕の通過点という位置づけです(笑)。楽勝だと思っています。これは誰と戦うときもそうです。

■中谷選手から見てロマチェンコはどんな点が優れていると思いますか。
中谷 一番はロマチェンコにしかできないボクシングをしている点で、それが強味だと思います。たとえば左右にクルっと回って打つとか。それで相手は対策が立てられなくて圧倒されていたんだと思います。でも、最近はその魔法が解けている感じがします。

■ロマチェンコはスピードもあります。
中谷 そこまでパンチが速いとは思っていません。たしかに(パンチの)回転と足は速いけれど、パンチそのもののスピードは他の選手とそれほど変わらないと思います。出入りのスピードがあるから速く感じる、速く動いているように見えるだけで、そこに惑わされなければ速さは感じないんじゃないかと思います。

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