■永田選手はよく走り込みもするし、スパーリングも強いと聞いています。フィジカルの強さももちろんですが、体の使い方が良くなってきたのでしょうか?
永田 まさにそうです。今はバチッとハマっています。加藤さんの導き方が上手い。ここまでできるトレーナーはいないと思います。これまでは、習ったことをそのまま試していたのですが、その中で上手くいかないと勝手に崩れていました。しかし、加藤さんは我慢強く指導してくださるので、そしたら少しずつできるようになってきました。どれだけ自分が素直になれるかです。
■そして、それを試合で出せるようになったというわけですね。
永田 いつも自分で盛り上がって勝手に崩れてしまっていたんですが、簡単なことでそのままを出せばよいのだなと。今は1対1の戦いを理解できています。
■ただ、今回はタイトルマッチだから盛り上がらないですか?
永田 それが自分の中で、全然盛り上がらなくてビックリしています。アマチュア時代のキャリア終盤の時に似ています。余計な気負いがなくてナチュラルにボクシングが楽しい。
■プロに入ってから気負っていたと?
永田 B級トーナメント決勝戦くらいからおかしくなっていました。その前の試合が良かったので、その時の感覚に戻ってきて、技術と経験が加わった感じです。今は練習も本当に楽しいんです!
※2015年9月にDANGAN B級トーナメント決勝戦で飯塚稔(E&Jカシアス)に判定勝ちし優勝した。
■加藤トレーナーからは前回の試合前に「相手との駆け引きをしろ」と言われていたようですが、王者の井上選手は駆け引きに長けている選手です。
永田 そこですよ!その駆け引きが楽しみです。これまでは自分のことばかり考えていて、相手とボクシングができていなかった。それで投げやりになってしまっていましたが、今は加藤さんの言うことがよくわかります。
■今回の試合は、興行再開のガイドラインに従って、計量後は試合までホテルで過ごすことになり、行動も制限されますが。
永田 相手も同じ立場なので、新鮮だしそれも楽しみです。当事者でないと分からないことがあるで、ホテルにいる時はライブ配信とかしようかなと思っています。食事もしっかりと準備して柔軟に対応していきたいです。