■今年5月に行われたムザラネ選手と黒田選手の試合でテレビ中継の解説をしていましたね。
八重樫 その時は戦うなんてまったく思っていませんでした。改めてもう一度見返しました。崩しにくい、老獪なボクシングですよね。良い歳の取り方をしているじゃないですか。
■良い歳の取り方とは?
八重樫 ポイントの取り方を知っていて、戦い方を分かっていますよね。
■ムザラネ選手は10年前にはドネアと対戦していますが、その時とどのように変わっていると思いますか?
八重樫 ボクシング自体はあまり変わっていないですよね。ただ、ムラがなくなったというか、手堅いボクシングになりましたね。
※2008年11月に当時IBF世界フライ級王者のノニト・ドネア(米/比)に挑戦し6回TKO負け
■黒田選手は試合後に「ジャブが予想以上に伸びてきた」と話していました。それは当日やってみないとわからないですか?
八重樫 いや、それは想像できていますよ。それはコミコミですよ。だって、そんな見ればわかるじゃないですか、拳が硬そうじゃないですか。
■これまでに何度か「死に場所を探している」というような発言をしていて、これが最後になるということを言いますが。
八重樫 毎回言いますね、死にぞこないですから(笑)。でも、覚悟ってそんなもんで、明日がある勝負をしてもしょうがないですよ。
■これが最後ではないですよね?
八重樫 うん。もちろんネクストステージ行きたいです。変な話、いつまでもボクシングは続けられないですけど、いつまでも続けていきたいって願望もあります。そんなのはわかっているんで。だから、辞めようとも思わないし、「この試合で負けたら辞めます」とも言わない。やっぱり24日になってみないと分からない。
■年末のリングは、3年ぶりとなります。
八重樫 3年ぶり?懐かしいですね。ここ数年は年末のプライベートはめちゃめちゃ充実していましたからね(笑)。試合が終わったらサンタクロースにならないといけないんで、試合がクリスマス前で良かったですよ。
■一番下のお子さんはいくつでした?
八重樫 6歳です。上のコが吹き込んでいるからサンタを信じていないでしょうが、YouTubeで子どものおもちゃを紹介する動画を見て「このおもちゃが欲しい」と言ってきました。僕が買うのを分かっているんですが、「サンタさんにお手紙を書かないといけないね。お父ちゃんがサンタさんに言っておくね」と。