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[特集]原 功コラム
2014.10.25


 WBCとWBOの2団体王者となったモンティエルは翌11年、ノニト・ドネア(比/米)の挑戦を受け、衝撃的な2回TKO負けを喫して王座から陥落した。モンティエルの右に合わせて振り抜いたドネアの左フックは芸術的ですらあった。短い勝負だったが、ボクシングの美と残酷さが凝縮された一戦だった。




 そのドネアがスーパーバンタム級に転向するために返上した王座を受け継いだのが山中だ。11年11月、代々木第二体育館でクリスチャン・エスキベル(メキシコ)と倒し倒されの激闘を展開した山中は、11回TKO勝ちで王座を獲得。初防衛戦こそ世界的ビッグネームのビック・ダルチニャン(アルメニア/豪/米)を相手に判定勝ちだったが、以後は「神の左」で5連続KO防衛を記録。




 7度目の防衛戦は判定勝ちに留まったが、3度のダウンを奪って底力をみせつけている。長谷川がそうだったように、山中もひとつの団体の枠では収まり切らないところにきているといえる。緑のベルトを携え、他団体王者との統一戦に臨む日が待ち遠しい。




■原 功
ボクシングモバイル編集長

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