日本フェザー級7位の亀田京之介(27=MR)は、10月25日(土)、キルギス・ビシュケク・アリーナで開催される「SAIKOU×LUSH vol.2」のメインイベント58.0s契約10回戦で元世界3階級制覇王者のジョンリエル・カシメロ(36=比)と対戦する。
亀田は今年2月にメキシコでルイス・ネリ(30=メキシコ)、7月にはアラン・ピカソ(25=メキシコ)といった強豪に挑み続け、結果こそ伴わなかったものの、存在感は国内外で確実に増している。そんな中で迎える今回の試合は、まさに運命を分ける一戦。亀田の言葉からは、敗戦を経てもなお燃え続ける闘志と、家族や約束に支えられた覚悟がにじみ出ていた。
■また、面白い試合が決まりましたね。
京之介 世界戦とかよりもすごいでしょ。自分もびっくりしましたけどね
■ピカソ戦が終わってからはどのようなことを考えていたのでしょうか?
京之介 試合後、1週間は落ち込んでこれからどうしようかと。引退することも考えましたが、なんかやっぱり自分からボクシングを取ったら何が残るんだろうなと思ったし、負けて終わるのはすごく嫌でした。"世界戦までいく"という亡くなった親父との約束、そして子どもが生まれて顔を見た時に、「何をこんな弱音を吐いているんだ」と。絶対に世界戦まで行く、チャンピオンになると気持ちを切り替えました。
■カシメロ戦の話がきたのはいつでしょうか?
京之介 ピカノとの試合が終わってから1ヶ月半後に来ました。
カシメロは美味しい相手
■階級が違うので、交わることはなさそうですよね。
京之介 カシメロがSAIKOU×LUSHと契約したと聞いて、「これはワンチャン、俺のところに話が来るんじゃないか」と思っていたら、興毅(亀田興毅ファウンダー)から連絡が来ました。なので「すぐに組んで」と伝えました。ただ、どの階級でやるかわからなかったので、そこの心配だけですね。スーパーバンタム級では落とすのは難しいので無理だと思っていたところ、「58kgでいい」ということで即答しました。カシメロは落ち目でしょ、美味しい相手ですよ。
■これまでは、意識もしたことがなかったですよね?
京之介 ちゃんと知ったのは赤穂戦の時に、「こんな選手がいるんだ」と。そのくらいの印象しかなかったです。俺が一番怖いのは、奴がちゃんと体重を落としてくるか。それだけ。さすがにキルギスまで行って"体重オーバーしました、試合がなくなりました"は、止めてほしい。
■発表会見でカシメロ選手と初対面した時の印象を聞かせてください。
京之介 小さいなぁと。ただ、パワーはありそう。オーラは感じませんでした。「なんや、この小さいおっさん」という印象で怖さもなかったです。実際にやってみないとわからないですが。
■とはいえ、なんだかんだで勝ってきた選手です。
京之介 一発をもらったら危ないけど、(パンチを)振ってくるので隙はあります。こっちもリスクはあるけど向こうもある。いつも俺が負けると言われていて、今回も負けると言われていますが、今回が、一番チャンスがあると思いますよ。
■ネリ戦、ピカソ戦。そして今回のカシメロ戦。こう言ったらアレですが、亀田選手がBサイドなわけで。しかし、ただの噛ませ犬じゃないから呼ばれているから決まるわけで。「もしかしたら」を思わせるボクサーとしての商品価値があるから呼ばれているわけですよね。しかし、次戦は何としても勝たないといけない試合です。
京之介 これ以上の連敗はできないんでね。