日本フライ級6位の桑原拓(26=大橋)は、7月21日(木)に後楽園ホールで開催される「フェニックスバトル.79」のメインイベントで王者のユーリ阿久井政悟(25=倉敷守安)に挑戦する。
アマチュアでキャリアを積み、2018年5月にデビューした桑原は、持ち前のスピードとテクニックで8戦全勝(4KO)の成績でタイトル初挑戦する。
王者の阿久井は、10KO中8試合が初回KOという速攻型ハードパンチャーだが、昨年10月の藤北誠也(三迫)との初防衛戦では、パンチ力だけではない高い技術とスタミナを証明した。強豪王者に挑む桑原だが、ベルト奪取に自信を示した。
■日本王座挑戦が決まった時の心境を聞かせてください。びっくりしたのではないでしょうか?
桑原 はい。ただ、ユーリ選手の4月の試合が流れたじゃないですか。その時点で「チャンスが来るかもしれない」と考えていました。以前から戦いたいなと思っていましたが、実際に決まってビックリしました。タイトルに挑戦したかったのでうれしかったです。昨年はコロナの影響で1試合もできずに遠回りしているな、と思っていたのですが、今年は3月に試合をして2戦目で王座挑戦。人生は何が起こるかわからないなと思いました。
■阿久井選手とは面識がありますか?
桑原 同い年で面識もあります。アマチュア時代、僕はピン級を主戦場にしていたのですが、国体はピン級が実施されていなかったので、ライトフライ級でエントリーしました。ユーリ選手とはトーナメントで反対ブロックでした。高校2年の時に僕は田中恒成選手(畑中)に負けて。ユーリ選手は別の選手に負けてしまいました。翌年は、僕は優勝したのですが、ユーリ選手は2回戦くらいで負けていると思います。
■高校時代から知っていたと。
桑原 はい。その前のU-15全国大会から存在は知っていました。中学時代は、パンチをまとめる時の勢いがあるなと思いました。今でもその印象はあります。右の強打がすごいなと思ったのは彼がプロになってからです。
■阿久井選手は、初回KO勝ちが多い速攻型パンチャーです。
桑原 そうみたいですね。10回KOしているうちの8試合が初回KO勝ち。集中するところは序盤ですよね。しっかりと対応していかなければいけない。
■パンチ力に目がいきがちですが、テクニックも相当なものです。
桑原 前回の試合を見ましたが、アマチュアでやっていただけあって、技術もあるなと思いました。
■ただ、アマチュアでは桑原選手の方が実績を残していますが。
桑原 アマでは僕の方が(実績が)ありますが、プロとアマではまったく変わってきます。僕の中ではプロとアマは別の競技だと思っています。ラウンド数もですし、足の使い方やエネルギーの使い方が違います。そういう面では、向こうの方がプロの経験はあります。