日本スーパーライト級1位の永田大士(30=三迫)は、7月16日(木)に無観客試合として予定されている 「フェニックスバトル」のメインイベントで王者の井上浩樹(28=大橋)に挑戦する。コロナ禍によりボクシング興行はストップしていたが、ここから東京ではイベントが再開する。
「新記録は俺で決める!」。永田がこの試合でベルトを獲得すると、三迫ジムに6人目の現役日本チャンピオン誕生となり、同一ジムの現役日本王者数で新記録達成となる。2度目のタイトル挑戦で大きなプレッシャーがかかる一戦だが、永田からは意外な答えが返ってきた――。
■次戦に勝てば、三迫ジム6人目の現役日本チャンピオン誕生となります。周りからは期待されていると思いますが。
永田 みんな、そんな感じで言って期待してくれていますが、そこまで期待しないでほしいです(笑)。
■えっ、それは何故ですか?
永田 良い意味で周囲の期待を裏切って、味方も相手も全員をびっくりさせたい。今に見ていろよ、という気分でワクワクしています。自分の中で良い結果になるイメージができています。とにかく勝つことに集中します。
■このような状況の中、東京ではこの興行から再開します。現在の心境を聞かせてください。
永田 本当にありがたいです。感謝しかないです!メインイベントですし、うれしいですね。
■自粛中は、どのようなトレーニングを行っていましたか?
永田 とにかく走り込みました。あとは、アマチュア時代に行っていた鉄アレイを使っての基礎練習を徹底的にやりました。そのおかげでボクシングが安定しました。対人練習ができなかったので、加藤さん(加藤健太トレーナー)から課題を与えられてメニューをこなしました。
■12月に行われた井上選手の試合を観戦して掴んだものがあったと話していましたね。
永田 はい。弱点というか、僕が試合ですることは決まっています。向こうもそれは何かを知っていて対策してくると思う。お互いに何をするのか決まっているので、最後まで自分のボクシングを徹底できた方が勝者になる。意表を突かれたとしてもやることは一緒です、とだけ言っておきます。
※井上は昨年12月にジェリッツ・チャベス(29=比)に7回TKO勝ちしWBOアジアパシフィック同級王座を獲得
■前戦は、作戦が見事にハマり一皮むけた印象を受けました。
永田 これまでは、すべての面で自分から崩れてしまっていましたが、今は自分のスタイルが確立されてブレなくなりました。前回の試合はまだ未完成でしたので、さらに磨きをかけています。それを試合で出したくて仕方がないです。
※永田は、昨年10月にアオキ・クリスチャーノ(角海老宝石)との日本王座挑戦者決定戦で判定勝ちして挑戦権を獲得した。