[世界戦発表会見]2026.10.14
増田陸と堤聖也が世界戦会見 1141日ぶりに再び対面
WBA(世界ボクシング協会)バンタム級タイトルマッチの記者会見が14日、東京ドームホテルで行われ、正規王者の増田陸(29=帝拳)と前王者で同級1位の堤聖也(30=角海老宝石)が意気込みを語った。
堤は自身のベルトを持参して会見場のテーブルに置き、王者の自負を示した。日本タイトル戦から1141日。かつて激闘を繰り広げた2人が、今度は世界のベルトを懸けて再び向き合う。
試合は11月29日(日)、両国国技館で開催される「U-NEXT BOXING.7」で行われる。堤がベルトを手に王者としての存在をアピールする中、増田は初防衛を果たして真のチャンピオンになると宣言。因縁の再戦を前に、会見から火花が散った。
両者は2023年8月、日本タイトルを懸けて対戦。激戦を制したのは当時の日本王者・堤で、判定勝ちを収めて王座を防衛。その後、堤は2024年10月に井上拓真(30=大橋)を判定で破り、WBA世界バンタム級王座を獲得した。2度の防衛に成功したが、鼻の怪我で試合間隔が空いたことを理由に王者から外れ、ランキング1位となった。
増田は今年7月、比嘉大吾(31=志成)との王座決定戦を制し、世界初挑戦で戴冠。初防衛を果たすとともに、過去に敗れた堤へのリベンジを狙う。ベルトを懸けた再戦で、両者がどんな答えを出すのか注目が集まる。
日本タイトル戦以来、1141日ぶりの対面。司会者から増田への質疑応答が行われた後、堤は鞄から自身のベルトを取り出して机に置いた。
「WBA世界バンタム級チャンピオンの堤聖也です。前回、増田選手と戦った時は日本タイトル3度目の防衛戦で、今回は世界タイトル3度目の防衛戦。3に縁がある。お待たせしました。11月29日は完全な堤聖也を見せる」。
「自分だけはチャンピオンじゃないと認めたらダメ」
王者としての立場を強調した堤。その真意を問われると、「ベルトを持ってきたのは自然なこと。勝負で負けて奪われたわけではなく、盗まれたもの。僕だけはチャンピオンじゃないと認めたらダメなんじゃないかなと。本質的なものは何も変わっていない」と説明した。
「ここで負けるのは一番ダサい」
王座を外れたことへの怒りではないとした上で、「いろいろなことを言われている中で、ここで負けるのは一番ダサい」と覚悟を示した。
増田は「世界チャンピオンになってから背負うものが増えた。このベルトの価値を高めるためにも必ず勝って、真のチャンピオンになる。いろいろなことを想定して、勝ち筋を磨いていく。この試合をクリアして、真のチャンピオンが増田陸だと証明する」と力を込めた。
「真のチャンピオンだと証明する」
隣に並んだ堤の印象を聞かれると、増田は「少しくたびれている印象」とひと言。堤は「それはくたびれますよ。我が身になって考えてくださいよ」と言い返した。
堤がベルトを持参したことについて、増田は「自分の目の前にあるベルトは、堤選手が井上拓真選手から獲ったベルト。リスペクトしている」と敬意を表した。しかし、会見後の囲み取材では、「ベルトを持ってきているんだ。そんなことをしなくてもいいのになと思った。ただ、盛り上がるなら」と率直な思いも口にした。
増田は初防衛戦で堤と拳を交えることを「感慨深い」と語り、「ここが登竜門。ここをクリアすればもっと強くなれる。(日本タイトル戦の)リベンジという気持ちはない。リマッチという認識。気持ちでは負けていないので、あの試合の続き。アグレッシブに行きたい」と意気込みを示した。さらに「3が縁があるので、3ラウンド以内に倒したい」とKOを宣言した。
これを記者から聞いた堤は「ヒュー!」と声を上げた後、「相手は序盤KO、中盤から後半にかけてのKO、ダウンを奪って判定で逃げ切るなど、いろいろなことを想定してくる。再戦で負けた側のモチベーションはとても警戒している」と、増田の意欲を受け止めた。
昨年12月のノニト・ドネア(43=比/米)戦で負った鼻の負傷は完治したという。堤は「4月の報道で目を負傷したと書いてあったが、負傷したのは鼻だけ。何度も折っているので回復に時間がかかったが、問題ない」と説明した。
「いろいろ見たい景色もあるが、いつ終わるか分からないボクシング人生。ここだけは勝ちたい」。1141日を経て再び向き合った2人が、11月29日に世界王座を懸けて決着をつける。
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