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試合後のリング上、フラッシュインタビューで増田は、「まだちょっと興奮がおさまらないんですけど、よかったです。ドンピシャで当たったんで、手応えはありましたね。世界に向けて練習してるんですけど、今日の結果を持って、いつでも挑戦できる準備は整ったと言えます」と、会場からの大きな拍手を誘発すると、「バンタム級は、今すごく盛り上がってるんですけど、存在をアピールできたのは嬉しく思います」と、熱い気持ちが口をついた。
世界挑戦の準備は整った!
リングサイドには、WBA(世界ボクシング協会)休養王者の堤聖也(29=角海老宝石)とWBO(世界ボクシング機構)王者の武居由樹(28=大橋)が、座っていたが、「自分も早くそっち側に座って、試合を見たいと思います。必ず世界チャンピオンになります。ありがとうございました」と、大歓声に応えた。

勝利者インタビューで、リングサイドで観戦していた両世界チャンピオンに対してのコメントを求められた増田は、名前こそ出さなかったが、世界チャンピオンの座を狙っていることを、言葉を選んでしっかりと伝えた。これを受けてWBAチャンピオンは、「自分の名前を言われるかとも思ったけど、言わなくても僕に言いたいことは伝わりました」と、過去の対戦で勝利した堤自身に対して、リベンジのチャンスを求める増田の気持ちを汲み取った。
一方の武居は、「僕も名前を出されるかと思いましたが、受けてたちます」と、王者の貫禄を見せた。

会見場に姿を見せた増田は、「誰とでも、どこでも。世界でやる準備はできている」と、リングに上がる前と同じく、すり傷一つない顔で、胸の内を明かした。「ホッとしてます。もう少しやりたい気持ちもあったが、作戦としては上を見せてからボディを狙うつもりで、その“上”が先に決まりました」。ここまで5連続KO勝利。世界挑戦について問われると、「もう世界で戦う準備はできてます。誰とでも、どこでもいい。WBCのベルトが一番かっこよくて憧れてるけど、堤さんにリベンジしたい気持ちもある」と話し、また「大舞台でしたけど、落ち着いて試合に挑めたことが自分の中で成長かなと思ってます。」と、2人の王者が見守る中での一戦だったが、増田は冷静に試合に入れたという。

セコンドに入った大和心トレーナーは、「バンケスはタフで、突然飛び込んでくるタイプなので警戒してましたけど、左が入った時点で、これは立てないなと。立ってきてもボディで仕留める準備はしてました。山中慎介と比べられることがありますが、山中の左が一点を突く“アイスピック”だとしたら、増田の左は骨ごと砕く“刀”です」と、試合を振り返りながら、増田の左ストレートについて語った。
控え室は和やかな雰囲気だったが、増田から浮ついた様子はなく、視線はすでに“次”を見据えていた。