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公開練習の前に記者団の囲み取材に応じた桑原は「早くチャンスをいただいて、嬉しかった」と昨年7月に日本チャンピオンのユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に挑戦して以来、2度目のタイトル挑戦の機会を与えられたことに感謝した。
桑原の隣で話を聞いていた大橋秀行会長は、間髪入れずに「頑張ってるし、結果を出している。頑張ってるヤツにはチャンスを与える」と桑原の成長ぶりに期待を寄せた。
チャンピオンのマグラモ対策としては「パンチがあって圧力をかけてくる印象。前に出てくるのを止めるパンチ、いろんなパンチを使って止めていきたい」とスピードスターが自信を見せた。その自信の根拠となるのが、筋力アップした腕と肩周りと背中。同門の武居由樹と参加した「パワーオブドリーム」のトレーニング。タイヤを返したり、ハンマーを叩くなど、旧来型のメニューを消化することで、野生的な強さを手に入れた。記者からも「体が大きくなった」と声が上がっていた。「接近戦で勝負できる強さ」が備わったことで、ボクシングの幅も広がった。「以前は体が引っ付いたら早く離れたいと思っていた」と手応えを口にした。
桑原の成長は上半身のパワーアップだけではない。野木丈司トレーナーのラントレ(走り込み)に参加することで、下半身と体幹が強化された。それに加えて、打ち方を変えたことで、スピードとキレに加えて、重いパンチが打てるようになった。
今のボクサーのトレーニングには、科学的な要素が多く含まれている。大橋ジムの同じ建物の中には、高地トレーニングの設備も整っている。「血中酸素濃度が落ちなくなった」と、2000〜2500メートルにセットされた環境でトレーニングを積んだことで、回復力がアップしたという。
11月に世界王座統一戦を控えているWBA世界ライトフライ級スーパーチャンピオン京口紘人(ワタナベ)とも4度スパーリングをする機会があった桑原だが、「全然変わった!全然違う」と京口からもお墨付きをもらった。
野暮な質問にも笑顔で「1000%勝ちます」と答えてくれたスピードスター。「左の何かで倒す」と抱負を語った。