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日本ユース・フライ級王座決定戦が18日、後楽園ホールで開催された「NTT ドコモ Presents Lemino BOXINGフェニックスバトル112」のセミファイナルで行われ、富岡浩介(21=RE:BOOT)と野上翔(23=RK蒲田)が第5代チャンピオンの座を争った。
野上翔(RK蒲田)が新王者!
サウスポー対決となった富岡と野上の日本ユース戦は、初回から野上が前に詰めて距離を潰して仕掛けた。クリンチで押し合う場面が多かった序盤、富岡の右アッパーと野上の右フックが、左ストレートへの布石となった。少しスペースができた4回は、互いにショートフックとアッパーで削り合いを続けた。5回は踏み込んで、富岡が左ストレートを多用したが、捉えきれず。6回は、野上がリングを反時計回りに動いた。試合が動いたのもこの回。野上が入ってきたタイミングに、富岡が左アッパーで顔面を打ち抜いて、ダウンを奪った。中間距離から始まった7回、野上の左ストレートにバランスを崩した富岡が強引なクリンチで難を凌いだ。最終回、中間距離から踏み込む野上に左ストレートでカウンターを狙う富岡。決定打は生まれず。判定は、1-2(76-74,74-77,75-76)で野上が王座奪取に成功した。
「プロのキャリアの差を感じた」
接戦を制した野上は、「左ストレートが当たって倒れるかと思ったが甘かった。効いているのがわかったが、狙って当てることができなかった。富岡選手は、プロキャリアを積んでいるだけあって強かった。ダウンした左アッパーは見えなかった。(ラウンド終了まで)残り時間が少なかったので助かった。なんとか勝てることができたが、課題が残った」と、疲労困憊の様子で試合を振り返った。
「良い経験になった」
日本ユース王座を獲得し、日本ランキング入りを確実とした。しかし、「今日の内容ではまだまだ。しっかりと練習していきたい」と、急がずにキャリアを重ねていくつもりだ。「今日の試合でプロのキャリアの差を感じたが、3戦目で良い経験ができた」と前向きだった。
「強くなって戻ってくる」
一方、惜しくもベルトを逃した富岡は、開口一番「勝ちたかった」と悔しさをにじませて涙を流した。「去年の夏、ボクシングを辞めようと思った時、射場哲也会長や家族、仲間が親身になってサポートしてくれたから、今日の試合に挑むことができた。ここで辞めたら、信じてくれている人たちを裏切ってしまう。ボクシングが大好きなので、練習してもっと強くなる」と再起を誓った。
採点表