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世界前哨戦をクリアした前WBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級チャンピオンの矢吹正道(31=LUSH緑)と、完全アウェーのイタリアで大逆転KO勝ちしたWBC(世界ボクシング評議会)シルバー・スーパーフェザー級新チャンピオンの力石政法(29=LUSH緑)が29日、名古屋市内のホテルで記者会見を開き、激戦を振り返った。
「世界戦までにあと1〜2戦挟みたい」
力石は、3月23日(土)にイタリア・ローマでマイケル・マグネッシ(29=伊)と対戦。相手のペースで進み、ポイントでリードされている中、最終ラウンドに大逆転TKO勝ちし、WBC世界スーパーフェザー級シルバー王座を獲得。さらに世界挑戦権をゲットした。
力石は「12ラウンド逆転KO勝ちという、最高の形で締めくくることができたが、内容は悪かった。練習してきたことを出すことができなかった」と、内容には満足していないようで、「世界チャンピオンは強いので、あと1〜2戦挟んでキャリアを積んでから挑みたい。チャンスは一度きり。その1回を確実にモノにするために、さらに練習していく。練習してきたことをいかに出せるか」とさらなる精進を誓った。
今後は、海外での練習も視野に入れているという。
力石は「12ラウンド逆転KO勝ちという、最高の形で締めくくることができたが、内容は悪かった。練習してきたことを出すことができなかった」と、内容には満足していないようで、「世界チャンピオンは強いので、あと1〜2戦挟んでキャリアを積んでから挑みたい。チャンスは一度きり。その1回を確実にモノにするために、さらに練習していく。練習してきたことをいかに出せるか」とさらなる精進を誓った。
今後は、海外での練習も視野に入れているという。
「最後まで冷静だった」
中盤までマグネッシの攻撃に守勢を強いられた。「対峙しないとわからない上手さがあった。手数をコツコツ出してくるタイプで、パンチが見える分、見過ぎてしまって後手に回ってしまった」と反省点を挙げると、「最初から判定で勝つつもりはサラサラなかった。どこかで倒せたらと思っていた」と試合中の心境を明かした。
4ラウンドと8ラウンドに途中採点が出たが、陣営は伝えなかったという。
4ラウンドと8ラウンドに途中採点が出たが、陣営は伝えなかったという。
チームで掴んだ勝利
試合前日に、会場から近いホテルに宿泊していた力石と矢吹が会場に行き、リングチェックをした際、通常よりも小さいリングではないかと疑問を抱いた。矢吹はすぐにジムと亀田興毅ファウンダーに報告。亀田ファウンダーがWBCのルールブックで確認して、リングの広さを測ったところ、規定より小さいことが判明。プロモーターに広くするように要求してリングの幅が広くなった。
打ち合いを得意とするマグネッシにとって、リングは小さい方が有利に働く。逆に足を使って距離を取る力石にとっては不利な条件だったのだ。
村上学LUSH緑ジム会長代行は、「60cmリングが広くなったが、その差はすごく大きい。足1歩分くらいの距離だが、そこでバックステップが踏めないということは、相手は距離が詰めやすくなる」と説明した。
亀田ファウンダーは「この試合に関わらせてもらえたことが光栄。歴史に残るような素晴らしい試合に立ち会うことができてうれしかった。今後も、できる限りのサポートをさせてもらえたら」と語った。
力石は「最初にリングを見た時は『この狭さで戦うのか』と覚悟したが、広くなったことでメンタルが安定してリラックスできた」とチームに感謝すると、矢吹は「一致団結したことが勝利につながった」と口をそろえた。
打ち合いを得意とするマグネッシにとって、リングは小さい方が有利に働く。逆に足を使って距離を取る力石にとっては不利な条件だったのだ。
村上学LUSH緑ジム会長代行は、「60cmリングが広くなったが、その差はすごく大きい。足1歩分くらいの距離だが、そこでバックステップが踏めないということは、相手は距離が詰めやすくなる」と説明した。
亀田ファウンダーは「この試合に関わらせてもらえたことが光栄。歴史に残るような素晴らしい試合に立ち会うことができてうれしかった。今後も、できる限りのサポートをさせてもらえたら」と語った。
力石は「最初にリングを見た時は『この狭さで戦うのか』と覚悟したが、広くなったことでメンタルが安定してリラックスできた」とチームに感謝すると、矢吹は「一致団結したことが勝利につながった」と口をそろえた。
1年2ヶ月ぶりの試合で勝利
矢吹は、3月16日(土)、元世界ランカーのケビン・ビバス(28=ニカラグア)に4回TKO勝ちで世界前哨戦をクリアした。マイクを握った矢吹は、「自分の試合は、弟の勝利ですべて忘れてしまった」と、切り出し報道陣の笑いを誘い、「1年2ヶ月ぶりの試合で勝ててホッとした。今後につながった。一度映像を見たが、ぎこちない部分があった。次戦は進化した姿を見せる」と振り返った。
イタリアで兄の試合を視聴した力石は、「試合前で憂鬱だったが、兄が勝利した瞬間、モヤモヤしていたものが晴れて良いモチベーションになった。良い励みになった」と語った。
イタリアで兄の試合を視聴した力石は、「試合前で憂鬱だったが、兄が勝利した瞬間、モヤモヤしていたものが晴れて良いモチベーションになった。良い励みになった」と語った。
「Lフライ級で世界戦のチャンスが来ないならフライ級へ」
現在、IBF世界ライトフライ級2位、WBC同級2位にランクされており、世界挑戦に期待がかかる。しかし、各団体の世界チャンピオンは、王座統一戦に向けて動き出していて、矢吹になかなかチャンスが回ってこない状態だ。「年内にライトフライ級で世界戦ができるならこの階級で。できないなら、減量が厳しいのでフライ級に上げて世界2階級制覇を目指す」と今後のプランを明かした。
松尾敏郎会長は「矢吹の相手(ビバス)は世界戦を経験している、スピードがある選手だったが、4ラウンドで仕留めたのは大したもの。年内に世界戦に持っていきたい。力石は、敵地であれだけの試合をしてくれた。矢吹が拳四朗選手に勝った時くらい興奮した。2人ともすごい選手。この場でお礼を言いたい」と感謝の気持ちを言葉にした。
松尾敏郎会長は「矢吹の相手(ビバス)は世界戦を経験している、スピードがある選手だったが、4ラウンドで仕留めたのは大したもの。年内に世界戦に持っていきたい。力石は、敵地であれだけの試合をしてくれた。矢吹が拳四朗選手に勝った時くらい興奮した。2人ともすごい選手。この場でお礼を言いたい」と感謝の気持ちを言葉にした。