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3月30日(日)、兵庫県の加古川の日岡体育館で木下PROMOTION主催の「竜一屋PRESENTS Ring of Destiny Vol.52 in kakogawa」が開催された。花冷えの加古川だったが、クロスファイトや初回22秒KOが飛び出すなど、白熱のバトルが繰り広げられ、会場も熱気に包まれた。
メインイベントでは、2024年の新人王西軍代表の宮下椋至(23=JM加古川拳)が再起戦の相手にタイ国のタナコーン・スワンアクンを迎えた。
宮下はメインイベンターとして、スワンアクンを圧倒した内容で下すことができたのかーー? スワンアクンが事前予想を覆す勝利を手にしたのかーー?

初回から宮下が前の手で間合いを測り、スワンアクンの打ち終わりにカウンターを合わせて、ポイントをピックアップ。フットワークを使い、左右に動いて的を絞らせず、相手のパンチを回避しながら、自分の距離を保ち、攻勢の手を緩めなかった。宮下優勢で進んでいた試合だったが、4回にスワンアクンが偶然のバッティングで右まぶた上をカットし、4ラウンド終了時点で試合続行中止と判断したレフェリーが試合をストップ。負傷判定により、フルマークを含む3者の支持を集めた宮下が、昨年の全日本バンタム級新人王決勝戦からの再起をはたした。

試合後、取材に応じた宮下は「1ラウンド、2ラウンドは良い感じだったが、3ラウンドから相手がプレスをかけてきた。去年、全日本でガンガン来るタイプに負けたが、そこから成長できていなかった」と勝利にも笑顔は出ず、反省の言葉が口をついた。
相手のスワンアクンについては「体格は小さかったが、パンチが硬くて日本人にはないものを感じた」と印象を語った。
今後の目標を聞くと「(戦う相手と)同じようなタイプの選手とスパーリングをする必要がある。今日のような展開(ぐいぐい前に来られても)でも、自分の動き方ができるようになれたらと思う」と、まずは課題をクリアすることを目標に掲げた。

タフな東洋ランカーのシリッデットを相手に、岩川が終始ペースを握り、3者フルマークの判定勝利で再起戦を飾った。

試合後、大勢のファンに囲まれて記念写真やサインなど、ファンの要望に快く応えていた岩川に話を聞いた。
岩川は「相手がタフで、倒したかったが、なかなか倒れず、これはもう最後までいくな…と。倒すつもりで序盤飛ばしたので、最後はだいぶしんどくて」と試合を振り返り、苦笑いを浮かべた。
1年3ヶ月ぶりの再起戦になったが、どんなテーマを持って戦ったのか聞いてみると「今日のテーマは、左の組み立て。相手との距離感をつかむまでに時間がかかったので、ある一定の距離からの攻め方に難しさを感じた。それが次の課題だと思っている」と慎重に言葉を選ぶようにして答えた。

4月6日(日本時間)にドイツのポツダムで、岩川からIBFのベルトを奪取したIBFアトム級王者の山中菫(23=真正)とWBA、WBC、WBOアトム級の3本のベルトを束ねるティナ・ルプレヒト(32=独)が4団体王座統一10回戦で拳を交える。
その勝者と対戦する気持ちを聞いてみると「あります‼」と力強い答えが返ってきた。どちらとやりたいかと訊ねると、「うーん、どちらでも…。山中さんにはリベンジの気持ちもあるが、対戦した事のないルプレヒトとやってみたい。まだちゃんと映像は観ていないが、かみ合うと思う」と自信を滲ませた。
階級については「チャンスが来るなら、ミニマムでも戦う」とWBAミニマム級王者の黒木優子(34=真正)と戦う意志がある事を示した。
今後は、今日得た課題をクリアし、再び世界のベルトを狙っていく。