■そうですね。
今永 大谷翔平選手なんて、外国人より遠くに打球を飛ばしていますし、投げてもすごいわけじゃないですか。黒人選手は身体能力がすごいと言いますが、多少はあるかもしれないですが、日本人には日本人のすごさもあると思う。ライト級が厳しいというのは思い込みだと思います。同じ日に試合に出る堤駿斗。スーパーフェザー級は、しばらく世界チャンピオンが出ていないですが、普通に獲ると思います。日本人が中量級が厳しいという時代はそろそろ終わると思います。
日本人には日本人のすごさがある
■堤駿斗選手とは、年齢も同じですか?
今永 同い年で同じ大学で同部屋でした。あいつは大学時代からすごいのは知っていました。自分たちが練習していない時間にも別の場所で練習していましたし。
■では、試合への意気込みをお願いします。
今永 これまで見せられなかった力を見せたい。そういう面白い試合になると思います。もちろん、負ける気はしません。
■豪華メンバーの中でインパクトを残したいと。
今永 今回のイベントの中で、一番負ける可能性が高いと思われているのは、自分の試合だと思います。それでしっかりと勝ってインパクトを残して、来年はもっと上の舞台まで戦えるところまで持っていきます!
■どうもありがとうございました。
「ボクモバの目」
今永から強く感じたのは、ライト級の「壁」を壊す覚悟だ。日本王座に満足せず、すぐに返上して世界上位ランカーへ挑む姿勢は、今の彼の勢いそのもの。「思い込みがブレーキになる」と語るように、階級の固定観念を拒み、格上との対戦をむしろ歓迎している。豪華メンバーの中でも最も厳しい試合と言われる一戦で勝てば、一気に世界が見えてくる。逆境を楽しめるタイプだけに、サウジの大舞台でどんなインパクトを残すのか。ライト級の未来を変える一戦になる可能性は高い。
<取材・構成/やすおかだいご>
<写真/YUSUKE・Bobby・AndStill>