■いや(笑)。見た目の印象ではなくて、ボクサーとしての戦力の印象です。
清水 冗談です(笑)。スピードはすごいですよね。パンチはそこまでないなと。プロの戦績は、ほぼ一緒じゃないですか。
■アマチュア時代は、階級が違うので対戦もしていないということですが。
清水 はい。自衛隊時代の先輩の須佐さん(須佐勝明氏)がロンドン五輪で対戦しています。その試合を見ています。
■須佐氏から話は聞いているのでしょうか?
清水 はい。「このタイミングは当たる」とか聞いています。
自分の良さを活かす
■穴が少ない相手をどのように攻略していくかですね。
清水 向こうもバカではないので、修正してくると思いますし、(仮に)して来なかったら、それはそれでありがたいのですが。相手の穴ばかりを狙うんじゃなくて、自分の良いところを活かしていくことが大事です。
■世界のベルトを巻く姿はイメージできていますか?
清水 とにかく勝つことだけを考えています。目の前の勝利だけ。変な話、ベルトはなくてもいいのでラミレスに勝つ。
■村田諒太氏とは連絡は取っていますか?
清水 最近は取っていないですね。でも、応援はしてくれていると思います。
■松本好ニトレーナーからは、どのようなことを言われていますか?
清水 「こういう風に打ってくるから」とか話をしています。あとは、僕の調子次第ですね。これからどんどん上げていきますよ。
■この試合の位置付けを教えてください。
清水 応援してくれている人たち、そしてジムに誘っていただいて、世界戦のチャンスを作ってくれた大橋会長。勝つことが1番の恩返しなので勝ちたい。
■どうもありがとうございました。
「ボクモバの目」
ついに掴んだ世界の舞台。待ちに待ったチャンスだが、実に淡々としていた。「狙い目はあるが、自分の長所を出す」と語った清水。超一流のテクニックを持つラミレスに、ダイヤモンドレフトを炸裂させてベルトを奪いに行く。一世一代の大勝負。清水の覚悟を見届けたい。
<取材・構成/やすおかだいご>
<写真/>Kishimoto・KIKO>