■そのような状況で復帰したのはなぜですか?
殿本 以前から知り合いの大川さんにずっと気にかけてもらい声をもらったからです。
■殿本選手は、元々どのようにしてボクシングを始めたのでしょうか?
殿本 地元の大阪・岸和田のアマチュアジムで始めました。そこには、汐音ちゃん(緒方汐音)や時期は違うのですが、川島翔平君も同じジムでした。
※緒方汐音(寝屋川石田ジム=OPBF東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・ライトフライ級王者)
※川島翔平(真正=日本スーパーバンタム級18位)
■アップセットを起こすのに必要なことは?
殿本 やっぱり最後は気持ちだと思います。気持ちでは負けないです(キッパリと)
■殿本選手にとってこの試合の位置づけは?
殿本 いけるところまでいきたいので通過点とも言えるし、ゴールでもある。オリンピックメダリストの清水選手を倒した日本人選手はいないので、自分が最初に倒します。
■どのような試合を見せたいですか?
殿本 倒す気満々です。倒さないと負けだと思っています。後楽園ホールは、全日本新人王決定戦で負けているので良いイメージはありませんが、ここで試合をするのは運命なので勝って払拭します。
※大川会長代行にも話を聞いた
大川 攻めたマッチメークだが、ここがチャンスだと直感的に感じて挑戦させた。清水選手は強いが、同じ人間なので何が起こるかわからない。うちのジムも初めての舞台で失う物はない。どこまで自分たちのボクシングが通用するのか。どっちにしても試合は最後まではいかないと思う。ここで世代交代してもらう。殿本には拳2つで人生を変えてほしい。
■どうもありがとうございました。
「ボクモバの目」
キャリアとテクニックでは、清水が一枚も二枚も上。その上で大川会長代行は、殿本の可能性に賭けた。殿本がベルトを獲るためには冷静さと大胆さのバランス、そしてベルトをもぎ取るという"執念"が必要だ。大川会長代行の思いに結果で応えることはできるのか!
<取材・構成/やすおかだいご>
<写真/Kishimoto/Bobby・アンドレ植田>