前日本ユース・フェザー級王者でOPBF東洋太平洋同級14位の殿本恭平(25=勝輝)は、7月16日(木)に後楽園ホールで王者の清水聡(34=大橋)に挑戦する。殿本は2018年12月に約3年4ヶ月ぶりに復活すると、復帰2戦目で日本ユース王座を獲得。前戦は、引き分けで初防衛に成功した。
勝てばジム初のOPBF王者誕生となり、ジムが総力を上げて殿本をバックアップする。殿本は、その思いに応えるべく静かに闘志を燃やしていた。
■いよいよ決戦の日が近づいてきました。試合を約2週間後に控えた今の心境を聞かせてください。(取材日:7月1日)
殿本 どうなんですかね…、いつもより気持ちが入りますが、普段の試合と変わりないです。大丈夫ですか?僕の話は面白くないと思いますが(笑)。
■そこは任せてください(笑)。最初にタイトルマッチの話を聞いた時はどう思いましたか?
殿本 タイトルへ挑戦するのは少し早いかなと思いましたが、決まったらチャンスやし、戦って損はないし失うものはない。試合が組まれるということはチャンスなので、1日考えてチャレンジしようと思いました。
■復帰してから4戦目でOPBF王座挑戦となりますね。
殿本 復帰してからここまで実力ではなく、運だけでこれたと思っています。なので次はしっかりと実力で勝ちたいと思います。
■運だけですか?そんなことはないと思いますが。
殿本 大川さん(大川和彦会長代行)をはじめ、応援してくれる人たちのサポートがあってこそです。一番は大川さんが僕の試合を実現させるために動いているからです。前戦のユース王座戦は、ドローで不甲斐ない試合をしてしまいましたが、ベルトを守ることができた。ここまで結果で期待に応えることができているので次も応えたい。
■殿本選手が理想とするボクシングは?
殿本 しっかりとパンチをまとめることです。ただ、中途半端なことをしてしまうことが多いです。イケる時に躊躇してしまったり、ユース王座を獲った試合では、ダウンを奪ってから、相手は効いていないのに深追いしすぎて後半ガス欠になってしまった。いったらアカンとわかっているんだけど、冷静に見ることができなかった。
※19年5月に松岡輝(大成)に挑戦し2-0の判定勝ちで日本ユース王座を獲得。
※19年12月に本橋遼太郎(本橋)に1-1の引き分けで日本ユース王座初防衛に成功した。
■清水選手のことはこれまで意識したことはありましたか?
殿本 いえ。まったくなかったです。自分は3年半のブランクがあるんですが、その間に、ユース王座ができたり清水選手がプロに転向して「五輪メダリストの清水選手が、プロに来るんだな」と他人事のように思っていたので、まさか自分が戦うことになるとは思いませんでした。