■後半はバチバチの打ち合いになるのではないかと予想します。
井上 どうですかね(ニヤリ)。そうなったらなったでやります。
■前回の試合は鮮やかなKO勝ちでした。
井上 あの勝ち方は気持ち良かったですね。久しぶりのKOでうれしかったです。
※5月にワルド・サブ(インドネシア)と対戦し初回に左ボディ1発でKO勝ち
■2016年末に世界戦が決まりましたが怪我でキャンセルしました。その頃から成長したと感じるところはありますか?
井上 以前はガムシャラだったのですが、試合でもスパーリングでも考えながらできるようなり、冷静に戦えるようになりました。スパーでは良いのに試合で出せない、ということがなくなってきました。
■今回の試合は圧倒したいですか?それとも勝ちにこだわりたいですか?
井上 もちろん(KOを)狙えるならいきますが、勝ちにこだわります。勝ちに徹しながら流れでKOできればいいかなと。自分のボクシングをしっかり心掛けたい。
■拓真選手のニックネームは、その後決まりましたか?
井上 う〜ん、あまり良いのがないですね。自分で決めるものでもないですしね。ニックネームはなくても良いかなと思うようになってきました(笑)。まぁ、いつの間にか(ニックネームは)つけば良いかな。
■この試合に勝って次の世界戦に勝てば、兄弟でバンタム級の世界王者になります。さらに尚弥選手がWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)を優勝して3本のベルトを手にしたら4本のベルトが大橋ジムに来ます。
井上 それが一番理想ですよね。めっちゃ恰好いいですよね!そうなりたいですよね。以前、ナオと「2人で世界王者になってスパーリングしたらお金払っても見に来てくれるんじゃないか」と笑いながら話したことがあります(笑)。父にバンタム級のベルトを全部かけさせたいですね。
■試合への意気込みをお願いします。
井上 自信しかないです。必ず勝ちますので応援よろしくお願いします。
■どうもありがとうございました。
「ボクモバの目」
世界が近づく大一番だが井上にプレッシャーは感じられなかった。それよりも「強い相手と戦えるのことが楽しみで仕方がない」と笑顔を見せていた。ここ数戦は練習でしてきたことが試合で出せるようになり、手応えを掴んでいるようだ。試合は序盤から激しいペース争いが予想され、最後まで一瞬も目の離せない攻防となるだろう。間違いなく面白い試合になる。リアルタイムで見ることをおススメしたい。
<取材・構成・写真/岸本・やすおかだいご>
<試合写真/ボビー>