[特集]リングサイドの目
2018.2.28
試合のフタがいざ開くと、ローマンは王者の自信をアウェイにも関わらずのびのびとアピールした。様子見で放ってくる松本のジャブを上体を柔軟に振りながらかいくぐっては得意のフックを振り回していく。死角から次々と飛んでくる荒々しいのパンチに、松本はたまらずフラつく場面を多く見せてしまった。王者が終始試合を支配した末に判定へ。王者が大差の採点をものにした。
松本亮(大橋) 世界初挑戦!
■WBA世界世界スーパーバンタム級王者
■ダニエル・ローマン(米)
「松本は強くて難しい試合だった。どんどんプレスをかける中で、彼はどんどん弱っていった。試合を支配していた実感はあったので勝ちは確信していたけど、もっと明確な勝利を証明するためにラストスパートをかけた。今後はまずはモイセス・フローレス(メキシコ)の指名挑戦を攻略する。そのあとはどんな他団体王者との統一戦も希望するよ。亀田和毅もいいね」
■同級11位
■松本亮(大橋)
「距離を取る作戦だったが、相手の距離につきあってしまいペースを崩すことができなかった。パンチ力もそんなになかったが、最後は前に出ることができなかった。今まで一番のコンディションだったのに残念。今までが甘かったということですね。もっと練習をして出直します」
■大橋秀行会長
「初の世界挑戦である程度のことはできたと思うが、最後まで相手のペースでやってしまった。完敗です」
■元OPBFスーパーバンタム級王者
■和氣慎吾(FLARE山上)
「チャンピオンが強かった。トータル的にバランスが良かった。攻撃力もディフェンス力も良くてレベルの差を感じた。松本選手が当たっているように見えてもガードの上でしたね」
■日本スーパーバンタム級王者
■久我勇作(ワタナベ)
「正直、ローマンが思っていた以上に強かった。攻守バランスの取れていてスタミナがありました。亮君の一発でいつかひっくり返るかなと思っていたので徐々に削られてしまった印象を受けました」
■東洋太平洋スーパーバンタム級2位
■丸田陽七太(森岡)
「ローマンのミドルレンジでの打ち方が上手かった。100%で打ち切っていないので次々に手数が出ていた。打ち切ってしまうと体が流れてしまうところを70〜80%の力で打っているのでどんどん次にパンチが繋がっていた。ローマンが世界を獲る1年くらい前にスパーリングしたのですが、その時よりレベルアップしているなと思った」