日本人男子選手初の世界4階級制覇を目指す元IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(35=大橋)が、17日(金)に後楽園ホールで開催される「フェニックスバトル」で前WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王者の向井寛史(32=六島)と対戦する。
スーパーフライ級で4本目のベルトを狙う激闘王は、約5年4ヶ月ぶりの日本人対決に臨む。拳を交える向井は、保持していたベルトを返上しビックネームの八重樫に挑む。さらに向井を担当する武市晃輔トレーナーは、現役時代の2010年5月に八重樫と対戦。初回にダウンを奪うも判定負けを喫し、結局その試合を最後にグローブを吊るしたという因縁もある。打倒八重樫に闘志を燃やす向井に対し、33戦目を迎えるベテランは静かに牙を研いでいた。
■毎週土曜日に階段トレーニングをしていますが、連日の猛暑でいつも以上に厳しいですね。
八重樫 いや〜、本当にヤバいですね…。さすがに走る量は調整していますね。あっ!井岡君が復帰しましたね!
■そうですね。今日復帰会見をしましたね。
八重樫 記事を見て「おーっ!」ってうれしくなりました。井岡君はまだまだ盛り上げられる存在じゃないですか。
※八重樫の取材日は、元世界3階級制覇王者の井岡一翔(29)が復帰会見を行った7月20日。
■井岡選手との王座統一戦から6年が経ちましたね。
八重樫 そんな昔ですか。そりゃ長男の圭太郎も中学生になりますよね。でも、僕はその時から(気持ちは)変わっていないかな。階級の上げ下げもあるのですが、年齢を重ねていろいろあるので体は若い時のようにはいかないのですが。井岡君はスーパーフライ級か…、また(僕と)戦ったら面白いですよね。面白くないですか?
■それは盛り上がりますよね。
八重樫 井岡君に早くチャンピオンになってもらって…。あれっ?チャンピオンって誰でしたっけ?あっ、ノンタイトル戦でもいいかな(笑)。どういうシチュエ―ションになるか分からないけど、僕はやってみたら面白いかなというくらいのレベルですけど。会長もそういう風には思っていないと思いますし(笑)。
■次戦は、5年4ヶ月ぶりの日本人対決です。向井選手の印象を聞かせてください。
八重樫 相手が日本人かどうかは気にしていないですけどね。ヤバいとかうれしいとかそういう感情はないです。でも、楽しみではあります。(向井選手は)バランスが取れていてスタイリッシュで良い選手ですよ。気持ちも強いですし。そういう面では日本人だなって思います。
■向井選手の担当の武市晃輔トレーナーはかつて八重樫選手と対戦しています。
八重樫 そうですね(笑)。武市さんも何を考えているか分からないから(笑)。でも、武市さんと戦うわけではないから全然気にしていないです。突飛なことをしてくるかもしれないですが、そういうのは許容範囲内だと思う。