[発表会見]2016.11.9
怪物vsタフボーイ、新旧王者対決が実現!
井上尚弥vs河野公平
 9日に都内のホテルで会見が開かれ、WBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(23=大橋)が前WBA世界同級チャンピオン河野公平(35=ワタナベ※試合時36歳)を迎え4度目の防衛戦を行うことが発表された。試合は12月30日(金)東京・有明コロシアムの「ボクシングフェス2016」で開催。セミでは尚弥の弟・拓真(20※試合時21歳)がWBO世界バンタム級王者マーロン タパレス(24=比)に挑戦。またIBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(33=大橋)のV2戦が予定されている。※当日フジテレビ系列で18時から全国放送予定。
都内で開かれた発表会見
 会見の冒頭、大橋秀行会長は「挑戦者が決まらないなかで河野選手が名乗りを上げてくれた」と決定の経緯を説明。「(河野は)決意の固さがにじみ出ている。失うものがないしキャリアがあって怖い相手だが、尚弥がこの試合をクリアすれば来年の大きな舞台に繋がる。拓真の相手も強敵だが、伸び盛りなだけに勝利は間違いないと確信している。兄弟チャンピオン誕生の瞬間を楽しみにしたい」と期待した。
ステップアップのためにもこの試合が重要
 9月のV3戦では腰痛と拳の負傷に苦しんだ尚弥は「拳は問題ない。ベストのコンディションでリングに上がれるよう準備したい。河野選手はタフな選手だが、一方的なボクシングでKO勝ちを狙いたい。しっかりとアピールして大きなチャンスを掴みたい」と自信を示し、世界初挑戦の弟に「技術は拓真が上回っているが、最後は気持ちが大切。二人でチャンピオンになりたい」とエールを送った。
良い結果が残せるようしっかりと準備する
 一方、8月の王座統一戦で暫定王者ルイス・コンセプション(パナマ)に判定で敗れ王座を失った河野は、「再起戦でこんなチャンスをもらえるとは思わなかった」と感謝し、「田口(以前井上と戦った同門の田口良一)からハンマーのようなパンチだと聞いているが、ベテランの味を生かして挑戦者として初回から思い切りいきたい。最後のチャンスだと思っている」と背水の陣を覚悟した。
河野は本番に強い男
 また渡辺均会長も「井上選手は日本のボクシング界を背負って立つ飛び抜けた存在だが、河野はここ一番で力を発揮するタイプ。年齢の不安もあるが、技術的にも戦略的にも今が一番いい時期」と河野の挑戦を後押しした。
兄弟チャンピオン誕生なるか!?
 初の世界挑戦まで待ちきれないといった様子の拓真は、「充実した練習ができているし、これまでにないほど気合いが入っている。(タパレスとは)噛み合うと思うが、一発には気をつけたい。判定でもKOでもしっかりと勝って、小さい頃からの夢だった兄弟チャンピオンになりたい」と抱負を語り、トレーナーで父の真吾氏はも「王者の大振りのフックは警戒するところだが、これまでの練習に手応えがある。これからは細かい部分を直していきたい」と万全の準備で挑むと話した。