内山戦に向け金子が渡米

　12月31日、東京・大田区総合体育館で内山高志(33=ワタナベ)の持つWBA世界スーパーフェザー級王座に挑戦する金子大樹(25=横浜光)が、大一番に向け5日に渡米する。ロサンゼルスで1ヵ月間、スパーリング中心の調整を予定している。

　すでに金子は内山戦に備えてスパーリングを開始している。10月30日にはホルヘ・リナレス(帝拳)とも手合わせをした。最後の仕上げ段階だったリナレスと、これから調整に入る金子と状況が違ったこともあり、ここは元2階級制覇王者に分があったようだ。左目下の腫れを眼鏡で隠しながら金子が話す。「いやぁ、リナレスは速いですよ。パンチもあります。堅いんですよ。そのうえ切れもある。やっぱりすごい選手です」。感嘆しきりだが、大きなプラスになったともいう。「本当ならば世界戦の前に(世界)ランカーと試合をしたかったんですが、スパーとはいえ世界トップのボクシングを体感できたのは収穫です」

　ロサンゼルスではメイウッドジムやアステカジムでスパーリング中心の日々を送ることになる。「試合当日に100パーセントの状態に持っていけるようにします」と話す。たっぷりと実戦の勘を養い、12月6日に帰国する予定だ。圧倒的な強さをみせているV7王者の壁は厚いが、金子は大舞台を楽しみにしている様子だ。「打ち合いになるのかスピード勝負になるのか、いまはどんな戦いをするかイメージはできていないけれど、試合の1、2週間前になれば『これだ』というものが出てくると思います」。そのためにも米国トレーニングを充実したものにする必要がある。