興毅「進退をかける」

　ここまでタイトル防衛V6に成功し、安定政権を築いているWBA世界バンタム級王者・亀田興毅の次戦が決定した。
　17日、所属する都内・亀田ジムで、WBA世界同級3位ジョン・マーク・アポリナリオ(比)を迎え撃ち7度目の防衛戦に臨む浪速乃闘拳が会見を開き、意気込みを語った。

■WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
王者・亀田 興毅(亀田)VS挑戦者ジョン・マーク・アポリナリオ(比)
■WBA女子世界ミニマム級タイトルマッチ10回戦
王者・多田 悦子(フュチュール)VS挑戦者アナベル・オルティス(メキシコ)
■日時:7月23日(火)
■会場:東京ビッグサイト
■お問合せ:亀田プロモーションTEL.03-5671-1333

　会見に先立ち、亀田ジム・嶋マネージャーが「興毅の意向によりランキング上位からオファーをし、3位のアポリナリオに決まりました。そして今回はダブルタイトルマッチ として、WBA女子世界ミニマム級王者の多田悦子(フュチュール)選手が、亀田ジムとプロモート契約を結んだWBA女子世界同級1位アナベル・オルティス(メキシコ)を挑戦者に、10度目の防衛戦を行います」と経緯を説明した。

　7度目の防衛戦が決まった心境を求められ興毅は「前回がどうしようもない試合をしてしまった。今回は良い選手だし、倒して防衛したいと言いたいが大きなことは…。下位ランカーだと周囲に色々と言われるし、敢えて上位から声をかけました」とパノムルンレック戦の汚名を返上したいと語った。
　改めて前回の試合を振り返って欲しいと尋ねられ「これは"ウ〜ン…"という感じ。過去を振り返ってもしょうがない。アポリナリオ戦はチャンピオンらしい、亀田興毅らしいボクシングをし、そして進退を賭けて臨みます」と決死の覚悟であることを明かした。

　久し振りの東京開催となる防衛戦に質問が及ぶと興毅は「2年振りとなる東京だし、シッカリと結果を残して年末の亀田祭りに繋げたい」と東京のファンに必勝を宣言し、女子とのダブル防衛戦となったことに「多田選手はレベルが高い。俺と一緒に面白い試合をし、本物の女子ボクシングをみせて欲しいな」と多田との共演に意欲を見せた。

　6度のタイトル防衛に成功し、長期政権を築いていることに興毅は「もともと防衛には興味がなかったし、複数階級制覇に気持ちがある。チャンスがあればスーパーフライ 級も狙いたいが、いまは7度目の防衛戦をクリアすることが重要になる」と4階級制覇を口にするが、アポリナリオを撃破することが先決とコメント。

　最後に興毅は「前回のような戦いをしていては話にならない。本当に進退を賭けている。日本初の世界3階級制覇王者として、それなりの試合をしないといけない。ランキング1位でも15位でも、キッチリと仕留めるのがチャンピオン。ここで最高の試合をし 、誰もが納得する結果を残しますので、応援宜しくお願いします」と並々ならぬ覚悟でリングに上がると自らに気合いを入れた。
　自分自身の進退を問う防衛戦となったアポリナリオ戦、亀田興毅は王者として最高の試合内容でベルトを守り、年末の亀田祭りに主役として歩みを進めることができるのか…。