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先に入場したエストラーダは落ち着いた表情、那須川は気合い十分で「天心」コールが沸き起こった。初回、那須川がノーモーションの左ボディで会場を沸かせると、その後も冷静に対応しながら主導権を握る。3回はエストラーダが前に出るも、那須川が的確にリターン。4回終了時の公開採点は38-38×2、39-37で那須川がリード。中盤も那須川が上下の打ち分けで優勢に進め、7回には右アッパーから連打で攻勢。8回終了時の公開採点は77-75、78-74、79-73で那須川が差を広げた。9回も圧倒すると、インターバル中にエストラーダ陣営が棄権。那須川がTKO勝ちで世界挑戦権を獲得し、リングで歓喜の涙を流した。

再起戦を、レジェンド撃破で飾った那須川は「ホッとしている」と笑顔で喜んだ。
4回終了時の途中採点について「嫌なトラウマを思い出したが、前回の経験があったからこそ、乗り越えることができた」と振り返り、また「やってきたことを全部は出せていないが、試合の中で成長を感じで、10ラウンドがあっという間だった。もっと強くなれると感じた」と話し、「(エストラーダに)打つ手がないのは分かっていたし、効いているのも分かった。結果以上に成長できたし、運じゃなく、自分の技術とやってきたことで勝てて嬉しい」と自信の成長と、勝利を喜びで噛み締めた。

前回の敗戦からの日々を「不安で自分を信じれない日と、大丈夫と思う日の繰り返しだった。自分の感情を素直に受け止めて、今この瞬間を過ごしてきたことが、今日の勝因」と明かした。
今回からコンビを組んだ葛西裕一会長(GLOVES会長)との練習について「荒治療。いままでやってきたことを怒られて、試合の1週間前までずっと厳しくされ続けて、心身がボロボロになった」と、厳しい日々を笑顔で振り返り、「今までは、いいパンチをもらったら距離を取ってしまい、飲み込まれていた。今回からガードを固めて前に出ることを意識して、追い詰めることができた」と成長を実感した。

最後に「応援してくれる人の熱と、負けてほしくない気持ちが伝わって、集中してゾーンに入り、皆で戦ってると感じた」と話し、「これからもボクシングを盛り上げたいし、必ずリベンジします」と意気込みを、力強く語った。
同席した帝拳ジムの浜田剛史代表は「今まではセンスで距離を取ってしまっていたが、今回は打ち合いにいけたことが勝因」と評価し、葛西裕一会長は「左ボディを磨いてきて、練習時にプロテクターを付けていても倒されそうになった。磨いてきたパンチを全部出せていたが、つながっていなかった。つなげることができたらもっと強くなる」と那須川のさらなる成長に期待を寄せた。

試合後、エストラーダは頭部強打のため救急車で緊急搬送された。
病院へ向かったエストラーダに代わり、会見場に現れたプロモーターのフアン・エルナンデス氏はエストラーダからの『素晴らしい試合をした天心を祝福したい』とメッセージを代弁すると、「天心は8戦という戦績で、素晴らしいスピードで、サウスポーということが強みになる」と那須川を評価。
10回開始前の棄権については「調子は良かったが、天心のスピードに追い込まれていった。7ラウンド目から胸と脇腹を痛めて、呼吸するたびに痛みを感じていた。脇腹の骨折疑惑もあり、本人の意向で試合を止めた」と明かした。
エストラーダの今後については「今回は敵地で試合をしたことを踏まえて、次戦はエストラーダの意志を尊重したい」と話した。




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