[試合後会見]2025.8.12
川浦龍生vs白石聖! 真夏のスーパーフライ級王座戦

WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級タイトルマッチ、王者の川浦龍生(31=三迫)対同級10位の白石聖(28=志成)が12日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントとして行われた。
これまで12ラウンド制で行われていたWBO-APタイトル戦だが、今月、国内でリング禍が相次いで起こったことにより、安全面を考量し10回戦に短縮して実施された。
2度目の防衛戦に臨んだ川浦が力を示したのか? それとも白石が下剋上を果たしたのかーー。
初回は、サウスポー川浦が左ストレートで先制。2回、白石は右ストレートと左フックで反撃したが、3回以降は、川浦が積極的にプレッシャーをかけて、左カウンター、左アッパーを決めてポイントを連取した。なかなか攻めきれず失点した白石は、最終10回に猛反撃したが、川浦はクリンチで上手くエスケープした。試合運びの上手さを見せた川浦が王座防衛に成功した。
王者の力を示した川浦は、「パンチを芯で外されたり、やりづらい相手だったが、勝つことができて良かった。丸山さん(丸山有二トレーナー)から『捨てパンチを多く出したらもっと当たる』と言われたが、一発狙いになってしまった。初回、予想以上にパンチが当たったので、もっと良い動きを見せようと調子に乗ってしまった。最終ラウンドは巻き込まれる形になった」と反省を交えつつ、試合を振り返った。
丸山トレーナーは、「今回は厳しい試合になると思っていた。中盤、我慢するラウンドでポイントを取ることができて、成長が感じられた。しかし、最終ラウンドは良くなかった」と語った。
三迫貴志会長は、「内容的には完勝だが、世界上位ランカーとしては求めているものが高い以上、もっと良い内容を見せることができたのではないか。キャリアとしては良かった」と、期待するがゆえに厳しめのコメントだった。
8月2日に後楽園ホールで行われた興行で、神足茂利さんと浦川大将さんが急性硬膜下血種で倒れ、その後死去。昨年から続くリング禍を受けて、JBC(日本ボクシングコミッション)は8日、今回のタイトルマッチを12回戦から10回戦に短縮することを発表。11日には、今後すべての国内開催のWBO-AP王座戦、国内外のOPBF東洋太平洋王座戦は10回戦で開催することを決めた。川浦vs白石戦がルール改正後、初の10回戦でのタイトルマッチとなった。
「ラウンドが短くなり、最初からポイントを取ろうと思った」
直前のラウンド数短縮に川浦は、「最初から攻めないといけないと思った」と心境の変化があったことを明かすと、「どのスポーツをやっていても(それなりの)リスクがあるので、(絶対に安全とは)難しい面があると思う。目標である世界チャンピオンに向けてやっている。事故が起きてしまっては何とも言えないが、頭に入れてやっている」と語った。
「二度と事故を起こさないよう努力を怠らない」三迫貴志会長
三迫会長は「二度と事故を起こさないよう努力を怠ることなく、コミッションと協会が全力を尽くして検証し、改善策を考えていきたい。対策に終わりはない」と言葉に力を込めた。
試合後に救急搬送された白石は、東京逓信病院で点滴と血液検査を受けた結果、肝臓の数値が高すぎることが判明した。医師によると、減量の影響による可能性があるという。
このまま自宅に戻すわけにはいかないとの判断から、白石は同病院に入院した。明日も検査を行い、数値が改善しない場合は、入院を継続する方針。命に関わる状態ではないという。
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