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IBF(国際ボクシング連盟)スーパーフェザー級王座決定戦が28日、横浜BUNTAIで開催された「NTTドコモ presents Lemino BOXING」のセミファイナルで行われ、同級1位のエドアルド・ヌニェス(27=メキシコ)と同級3位の力石政法(30=大橋)が対戦した。


力石との激闘を制し、世界タイトルを手にしたヌニェスは、試合後の会見場で「この結果にすごく満足しています。ひとつ、夢を叶えることができました。自分には、まだまだ大きな夢がある。ひとつずつ、挑戦していきたいと思います」と、穏やかな表情で話し、試合については「試合前からわかっていたが、彼(力石)は本当にいい選手で、命懸けで挑んだハードな試合だった」と、振り返った。

これまでの勝利をKO勝利で重ねてきたヌニェスだったが、今回の試合で初めて判定勝利となったが、「KOが途切れたことは気にしていない。12ラウンド戦うつもりで準備してきましたし、この結果を神に感謝しています。この先も叶えたい夢がたくさんあるので、ひとつひとつ挑戦していきたい。みなさん本当にありがとうございます」と、勝利を喜びながらも今後を見据え、感謝の言葉で会見を終えた。
会見中は、あまり表情を変えずに勝利の喜びを噛み締めていた新チャンピオンだが、「日本は大好きなので、また、試合がしたい」と、穏やかに微笑んだ。

初の世界挑戦に敗れた力石は、試合後の会見場で、「思うように動けなかったですし、結果も出ませんでしたが、スッキリとした気持ちです」と、切り出すと、「ヌニェス選手が全勝全KOというのは分かっていました。真正面からの打ち合いでは分が悪いと思って、足を使って動く戦い方を選びました。コンディションも悪くなかったんですけど、4ラウンドあたりから急に足が止まってしまって。そこからはガードの上を打たせて消耗させて、スキを狙って返そうと切り替えました。でも、見すぎました。受けすぎました。アッパーに頼りすぎて、カウンターも合わず。リズムが崩れて、完全に後手に回りました」と、試合運びを悔やんだ。
ヌニェスと対峙した印象は、「パンチを当てても怯まず、前に出てくる。その姿勢に、試合中にリスペクトが湧きました。あれだけ攻め続けられるのは、僕以上に練習してきた証拠だと思います」と、敬意を表した。

世界初挑戦の重圧は、少し感じていたようで、「いつもは緊張しないんですけど、今回は試合前から相手への恐怖心があって。自分自身に負けていた。世界の壁は高く、チャンピオンになる人たちは、精神的にも強い。兄(矢吹正道)は死にものぐるいで世界を獲ったが、それに自分が続けなかったことが、本当に申し訳ない気持ち」と、心の内を明かした。
今後については「移籍して世界戦を組んでもらい、最高の環境でやらせてもらったのに、結果として泥を塗ってしまいました。いま、″また世界を目指します”とは、言えません。ただ、自分なりに、やれることはすべてやりました。今後については、(発言は)控えたい」と述べ、進退に関しての発言は保留した。