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3月29日(土)、愛知県国際展示場で開催の「3150×LUSHBOMU vol.4」のメインイベントで行われるIBF(国際ボクシング連盟)世界フライ級タイトルマッチで、現IBF世界ライトフライ級王者の矢吹正道(32=LUSH 緑)の挑戦を受けるIBF世界フライ級王者のアンヘル・アヤラ(24=メキシコ)が25日、東海市内のトコナメジムで練習を公開し、練習前に行われた会見で記者の質問に答えた。

リラックスした様子のアヤラは「素晴らしい仕上がりです。リミット(50.8 キ ロ)までは残り1キロぐらい」と、笑顔で現状報告した。昨年10月にスパ ーリングパートナーとして日本に招聘されたこともあり、今回は2回目の来日。日本での生活リズムも把握しているとあって、「日本は皆さん優しくて、とても素晴らしい国で大好きです。街もキレイだし、食事も美味しい。計量をクリアしたら、まずラーメンを食べたい」と、笑顔が弾けた。
日本のボクサーの多くは、計量後はまず消化に良いお粥などから体力の回復を始めるのが定番だが、細かいことは気にしないメキシカンボクサーらしく「メキシコでは、計量後にパスタや肉や魚、果物など、 炭水化物と新鮮な食べ物を食べるけど、ラーメンはパスタと同じみたいなものだから問題ないよ。早くラーメンが食べたい」と、ラーメンの虜になっていることを明かした。

対戦相手の矢吹について、「パンチ力、スピード、攻撃力、どれも高いレベルで素晴らしい選手。実際リングの上で向き合ってみて、どういう選手か分かると思う。リングで感じてみてから作戦を決めたい」と、高く評価すると、この試合に向けて、「自分が住んでいるメキシコ州も標高は 2,200 メートルくらいだけど、試合2ヶ月前から標高3,000 メートルくらいの高地で50日間くらい合宿をしてきた。フィジカルトレーニングとスパーリングで最高の状態に仕上がった」と、長期間に渡る高地合宿で、万全の状態に仕上がっていることをアピールした。
スパーリングに関しては「合計で120ラウンドくらい。有名な選手とスパーリングしたわけではないけど、8回戦の選手でも素晴らしい能力を持ったボクサー達とスパーリング をしてきた。背の低い選手、背の高い選手、スピードのある選手、パンチ力のある選手、 フットワークを使う選手、前進力のある選手…色々な選手と、とても良いスパーリングができた」と、充実した実践練習を消化してきたことに自信を示した。

矢吹に勝利した場合の先のことを聞かれた際には「一番試合がしたいのは、ケンシロウ※寺地拳四朗(33=BMB)。矢吹と試合していることも知っているし、彼は強い選手。この試合に勝って、 指名試合をクリアしたら、他団体の王者とフライ級で誰が最強かを決める戦いがしてみたい。そして、将来は4団体を統一してから階級を上げていきたい。カネロ(サウル・アルバレス/34=メキシコ)や井上尚弥(31=大橋)のようにね」と、現在のボクシング界のスーパースター達のようになりたいと、将来の願望を語った。

前日の公開練習で矢吹陣営が「8ラウンドKO」を予告したことを伝え聞くと、「相手陣営が『8ラウンドでKOする』と言ったとしても、自分には関係ない。もちろん自分も試合の中でKOを狙っていくよ」と、自らもKOを狙っていくことを明言した。
メキシカン独特の攻撃的な連打によるファイタースタイル、フットワークを使ったアウトボクシングからサウスポースタイルまで、色々なスタイルを変幻自在に使いこなすことから、付けられたニックネームは“カメレオン”。メキシコの“カメレオン”は最後に「この試合は国と国との戦い。自分はメキシコを背負って、矢吹を倒しに行く。今までのメキシカンボクサーのレジェンド達、フリオ・セサール・チャベス、ファン・マヌエル・マルケス、 サウル・アルバレスは皆、海外で試合をして勝ってベルトをメキシコに持ち帰ってきた。自分も彼らのように歴史を作りたいんだ」と、メキシコのレジェンドたちを引き合いに出し、力強い言葉で締めくくった。

会見の後には、縄跳びとシャドーボクシングで1ラウンド、ミット打ちで1ラウンドの合計2ラウンドの軽めの練習を公開し、軽快な動きを披露した。
この試合を含む全試合は、ABEMAにて3月29日(土)13:00から無料生中継される。