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[公開練習]2024.9.27

寺地拳四朗! フライ級に手応えバッチリ!

いよいよフライ級へ!

 WBC(世界ボクシング評議会)フライ級1位の寺地拳四朗(32=BMB)が27日、東京・三迫ジムで報道陣に練習を公開した。

 拳四朗は、10月13日(日)、有明アリーナで開催される「Prime Video Boxing 10」で、同級2位のクリストファー・ロサレス(29=ニカラグア)と空位の王座を争う。

 拳四朗は、保持していたライトフライ級(WBA、WBC)の2本のベルトを返上。フライ級に上げて世界2階級制覇を目指す。

「フライ級で最強を証明してほしい」寺地永会長
 会見の冒頭、BMBジムの寺地永会長は、「ライトフライ級で4団体王座統一を目指していたが、タイミングが合わず叶わなかった。体調面も考慮して、現役生活を長く続けるためにもフライ級に上げて、また新しい挑戦をしていくことになった。(まずは)WBC王座を獲って、他団体との王座統一戦を制して、フライ級で最強を証明してほしい」と期待を寄せた。
フライ級リミットまで残り3kg
 ライトフライ級(リミット48.9kg)からフライ級(50.8kg)に上げたが、この1.9kgの減量幅が拳四朗にとって大きなアドバンテージになりそうだ。「以前は、リミットまで落とせるかのプレッシャーがあったが、メンタル的に楽になった」。

 今日の時点で、リミットまで残り3kgで「まったく問題ない」と、万全のコンディションに笑顔を見せた。
ベストタイミングでのフライ級参戦
 長年、コンビを組む加藤健太トレーナーもフライ級転向に賛成だ。「前戦の苦戦とは関係ないが」と前置きした上で、「今年1月の試合前のアップで息が切れているのを見て、『これまで、このようなことはなかった。結構きついところまできている。そろそろライトフライ級は限界かもしれない』と思った。フライ級に上げるタイミングとしては良かった」と語った。

「体にエネルギーがある状態でリングに上がること」加藤健太トレーナー

 しかし、減量苦から解放されたからといって、決して楽観視はしていない。加藤トレーナーは、「テーマは、体にエネルギーがある状態でリングに上がること」。むしろ、ライトフライ級時代より体重には神経質になっているという。ライトフライ級時代の最後の方は、1週間前に酵素ドリンクだけを飲み、ほとんど食べることなく体重を落としていた。そのため「エネルギーを変換する体ではなくなっていた。計量後に食べたからといって、すぐにエネルギーになるかといったら、1週間食べ物を採っていないので、体重だけ増えて(エネルギーに)変換できなくなっていた」。拳四朗と綿密に打ち合わせしながら、フライ級で戦える体つくりをしている。
9ヶ月ぶりの試合で新しい武器を見せる
 拳を交えるロサレスの印象を聞かれた拳四朗は、「距離が遠いが、打ち合いを好むタイプ」と話し、「打ったら動く。足を止めないこと」と、ディフェンス面を意識しながら打たせずに打つボクシングを完遂するつもりだ。

 身長171cmのロサレスを想定してバンタム級の選手とのスパーリングを重ねている。
勝てば世界戦15勝目!
 会見後には、シャドーボクシングを2ラウンド、ミット打ちを1ラウンド、サンドバッグ打ちを1ラウンド披露。ステップを刻みながらテンポよく打ち込み、好調ぶりをアピールした。

 同日、WBA(世界ボクシング協会)同級王者のユーリ阿久井政悟(29=倉敷守安)が2度目の防衛戦、翌日(14日)には、WBO(世界ボクシング機構)同級王者のアンソニー・オラスクアガ(25=米)が初防衛戦を迎える。拳四朗は、「ほかのチャンピオンのことが気になるし、結果も気になる」と、ライバル心を包み隠さなかった。

他団体のチャンピオンが気になる

 勝てば、世界戦15勝目となり、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏が持つ14勝を抜き、日本人世界王者単独3位となる。フライ級でパワーアップした拳四朗に期待が高まる!

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