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[試合後談話]2023.12.10

大阪の陣。バンタム級挑戦者決定戦!

 日本バンタム級挑戦者決定戦、同級1位の那須亮(28=グリーンツダ)対同級2位の富施郁哉(25=ワタナベ)の一戦が10日、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第2競技場)で開催された「CRASH BOXINGvol.30」のセミファイナルで行われた。

 チャンピオンカーニバル出場を懸けて、激しいペース争いを繰り広げた。
富施郁哉(ワタナベ)が勝利
 サウスポー富施が単発の左ボディアッパー、右フックでポイントを加点。4回、那須は右フックでガクッと腰を沈めさせて反撃するが、富施は5回に左ストレートでダウンを演出。ダメージが甚大の那須は、クリンチでピンチを脱した。その後は、那須は距離を潰してボディにパンチを集めるのに対し、富施は左ボディアッパー、右フックを強振。距離は噛み合わずラウンドを重ねた。有効打で上回った富施が、日本王座挑戦権を獲得した。
「すぐに練習を再開する」
 チャンピオンカーニバル出場を決めた富施だが「予想以上に距離が遠くてやりにくかった。しょっぱい試合をしてしまった」と、快勝にも笑顔は見られなかった。「ダウンを奪った左は手応えがあったが、その後は力んでしまった。勝って反省できるのが収穫」と語った。

 富施は、12月26日(火)に有明アリーナで行われる日本バンタム級タイトルマッチ、王者の堤聖(27=角海老宝石)対同級3位の穴口一輝(23=真正)の勝者に挑戦する予定だ。
「相手の方が上手かった」
 一方、悔しい敗戦となった那須は「自分から仕掛けたかったが、相手の方が上手かった。ダウンは効いた。中間距離だと分が悪いので、頭をつけて打ち合いに行ったが…」と気丈に答えた。
前田稔輝(Gツダ)がタイトル前哨戦を勝利
 メインイベントでは、日本フェザー級1位の前田稔輝(27=グリーンツダ)がフェザー級8回戦でタイ国同級8位のアタノン・クンラウォン(タイ)と激突。サウスポー前田はジャブでプレスをかけてワンツーを繰り出し、丁寧な試合運び。2回、中間距離での攻防の中、アタノンは急に左肩を脱臼。ドクターチェックの末、試合続行不能となり、前田がTKO勝ちした。
「消化不良だった」
 試合後、取材に応じた前田は「内容がどうこうという前に終わってしまった。試合の終わり方が悔しいし、見に来てもらったお客さんに申し訳ないです」と、消化不良の内容に苦笑いを浮かべた。

2月22日(木)に松本圭佑(大橋)に挑戦

 前田は、2月22日(木)に後楽園ホールで王者の松本圭佑(24=大橋)に挑戦することが決まっている。「お互いに一発があるので、勝っても負けてもKO決着になると思う。前回のタイトルマッチ(阿部麗也戦)で顎を折られてから、1年でここまできた。次戦は、これまでの思いの強さを見せたい。そしたら、結果は自然とついてくる」とベルト奪取を誓った。

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