小関「私の手が上がる」

　明日3日、東京・後楽園ホールで同級10位のアンゴー・ワンソンチャイジム(17=タイ)を迎え、13度目の防衛戦に臨むWBC女子世界アトム級王者の小関桃(31=青木)が、2日の調印式に出席した。5年半ベルトを保持する小関は今や貫禄も十分。「どういう展開になろうとも明日は私の手が上がる」と絶対の自信を見せた。

　これまで経歴が不明だったアンゴーは、10歳からムエタイの試合に出場し、70戦のうち90%以上のKO率を誇るという。だがボクシングの実績は9ヶ月足らずで、5戦全勝中も試合は7Rまでの経験しかない。まだあどけなさを残すアンゴーは、口数も少なく「緊張しているが、練習の成果を出したい」と語るのがやっとだった。

　これに小関は「パンチがあって戦いなれしている選手」と挑戦者を評価したが、「私も男子とスパーリングを重ね、パワーに負けないテクニックを磨いた。これまでのようなフィジカルには頼らないボクシングを見せたい」と練習の手応えをアピール。続けて「1ラウンド2分、女子ならではの速い攻防を見てほしい」と力強く意気込んだ。

　調印式後の計量は、小関がリミットを100g下回る46.1kgでパスしたのに対し、アンゴーはなんと服を着たままの計量で45.6kgと600gのアンダーだった。

　日本女子断トツの世界連続防衛記録(2位は多田悦子の9回)、男子では具志堅用高氏に並ぶV13に向け、静かな闘志を燃やす小関。絶対女王に死角はなさそうだ。

■戦績・検診結果
小関 桃(青木)
戦績:15戦14勝(4KO)1分
体重:46.1kg
体温:36.8℃
脈拍:53/min
血圧:127/80mm/Hg

アンゴー・ワンソンチャイジム(タイ)
体重:45.6kg
戦績:5戦5勝(3KO)
体温:36.6℃
脈拍:73/min
血圧:111/69mm/Hg