[一夜明け会見]2025.12.18
堤聖也が井岡一翔戦を熱望! ドネア撃破から見据える次なる頂

WBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)が18日、都内のジムで一夜明け会見に出席し、激闘を振り返った。
堤は昨日、両国国技館で行われた「U-NEXT BOXING.4」のメインイベントで、WBA同級暫定王者で世界5階級制覇王者のノニト・ドネア(43=比/米)との死闘を制し、2度目の王座防衛に成功した。
鼻の骨折と鼻腔内の裂傷のため、午前中から病院で治療を受けてからジム入り。医師から鼻への負担を避けるよう指示を受けサングラスは着用せずに、素顔で会見に臨んだ。
「苦戦しましたね。生き残ることができた。まだまだボクシングができる」。静かな口調で漏らした言葉に、試合の過酷さがにじんだ。
4ラウンド終了間際、右アッパーを浴びてダウン寸前まで追い込まれる場面について、「警戒していたがタイミングよくもらってしまった。見事すぎる。あのラウンドはペースが良かっただけに、やってしまった」と率直に振り返った。
石原雄太トレーナーは「予測でしかないが、体力が落ちてくることを見越して、足が動くなら次のラウンドはやり過ごそうと指示した。6ラウンドからペースを取ることができた」と、冷静な修正力を勝因に挙げた。
堤はレジェンドとの拳の応酬について「予想外なことはなかったが、最後までパンチは死んでいなかった。終盤、追い上げている中でダウンを取れれば明確に差がついたが、攻めてカウンターでダウンして10-8になるのが怖くて攻めきれなかった。行かせてくれない上手さと経験があった」と分析。「偉大なボクサーと世界タイトルを懸けて戦えたことは、この先の財産になる」と、大きな経験を噛みしめた。
角海老宝石ジムの小堀祐介会長(元WBA世界ライト級王者)も「世界チャンピオンになって体力と気力を維持するのは本当に大変。自分は防衛できなかった。これはすごいこと」と、王者の価値を称えた。
次戦は休養王者アントニオ・バルガス(29=米)との団体内王座統一戦が有力視されるが、WBAの最新ランキングでバルガスが休養王者から外れたことで状況は流動的だ。堤は「やらないといけない相手なので、モチベーションを作っていかないといけない」と語りつつ、「戦いたいのは井岡さん」と、元世界4階級制覇王者の井岡一翔(36=志成)の名を挙げた。
今年2月の比嘉大吾(30=志成)とのダウン応酬の激戦、休養王者認定、正規王者復帰、そしてドネア撃破。激動の一年を経て、堤は「世界チャンピオンとして一年を過ごし、取り巻く環境が変わった。負けたら失う。この環境は当たり前じゃないと考えさせられた年だった」と2025年を振り返った。
死闘を生き抜き、なお成長を求める王者の視線は、すでに次の頂へ向かっている。
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