那須川天心と井上拓真が計量クリア!

　53.4kgで先に計量をクリアした那須川は「(拓真選手は)良い表情をしていた。こちらから言葉を交わし、あとは明日やるだけ。相手の身体の仕上がりは気にならなかった。ボディビルをするわけじゃないので」と穏やかな口調で語った。

　さらに髪色について聞かれると、「精神と時の部屋に入っていました。イメージはサイヤ人。“優勝”や“王冠”の“金”を意識しました」と那須川節を披露。最後は「緊張はないです」と引き締まった表情で会見を締めた。

　計量を53.4kgでクリアした拓真は、固い握手を終えると、やや緊張感の面持ちのまま、大橋ジム陣営の控え室に戻った。

　試合はオープンスコアリングシステムにより、4ラウンドと8ラウンド終了時に途中採点が発表される。5ラウンド開始のゴングが鳴った時点で試合は成立するが、それ以前に試合が止められた場合は、負傷ドローとなる。

　日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛事務局長は、ビデオリプレイも採用されることを公表した。

■ 検診結果とグローブ

WBC世界バンタム級王座決定戦

▼ 那須川天心(27=帝拳)53.4kg

血圧 : 118/79 mm/Hg 

脈拍 : 66/min

体温 : 36.5℃

グローブ : ウィニング社製 金色

▼ 井上拓真(29=大橋)

血圧 : 146/94 mm/Hg

脈拍 : 60/min

体温 : 36.4℃

グローブ : ウィニング社製 黒色

　WBCのマウリシオ・スライマン会長は、バンタム級世界王座決定戦の立会人として来日し、「この素晴らしい世界戦のために日本に戻ってこられたことを嬉しく思います。日本ボクシング界は今、まさに黄金期を迎えています。これは帝拳ジムの本田明彦会長、大橋ジムの大橋秀行会長のご尽力の賜物です」と称賛の言葉を述べた。

　さらにスライマン会長は、天心と拓真の勝者に対し、通常の世界王者ベルトに加えて、WBCが特別に製作した“サムライベルト”を贈呈することを明らかにした。

■ 試合オフィシャル

▼ レフェリー

マイク・グリフィン(カナダ)

▼ ジャッジ

オマール・ミンタン(メキシコ)

田中浩二(日本)

飯田徹也(日本)

▼ 立会人

マウリシオ・スライマン(メキシコ)