中谷潤人、花満開の走り込み合宿!

　WBC(世界ボクシング評議)バンタム級王者の中谷潤人(27=MT)が7日、桜が満開の神奈川県相模原市・相模原カントリークラブで走り込み合宿を行った。雨の予報もあり、天候が心配される中、選手たちの熱気が雨雲を吹き飛ばしたのか、走り込み中盤には陽差しが選手たちの背中を優しく照らした。

　走り込み前に囲み会見に応じた中谷は「今回の走り込みでは、次戦に向けてしっかりスイッチを入れていく。先週、金曜日にリブートジムの※金城君(日本バンタム級ユース王者)と試合後初のスパーを4ラウンド行った。今後、スパーも増えてくるので、この走り込みで下半身をしっかり作りたい」と、今回の合宿のテーマを語った。

※金城隼平(23=RE:BOOT)　

　今回の合宿は、7日から10日までの4日間。午前は長い距離を中心にしつつ、短距離の走り込みも取り入れる。午後は主にランと、フィジカル系トレーニングやダンベルを持ってのシャドーなどを交互に行う、非常にハードな内容だ。1日に走る総距離は20キロにも及ぶという。

　ハードな内容にも中谷は「合宿は普通では味わえない状況を楽しみながら、思う存分成長していきたい。しんどい事を乗り越えないと、いい景色は見えない。存分に自分と対話しながら、やり切りたい。試合は溜め込んだものを爆発させるイメージ。苦しいことを乗り越えてきたということが大きな自信になる」と、トレーニングと真摯に向き合った。

　3月に行われた2024年度の年間優秀選手表彰式の席で、世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)から「1年後の東京ドームで、日本ボクシングを一緒に盛り上げよう」と呼びかけがあったことには、「そういう場で名前を出してくれて気合いが入った。井上選手との試合はビッグファイトになるが、見据え過ぎず、しっかりと今の自分と向き合って成長していければ」と、浮つくことなく自らをしっかりと見つめ、レベルアップを目指していく。

　階級については「バンタム級には、長くはいないかと思う。フィジカル的な部分でそう思っているので、自分の気持ち次第で、すぐに(階級を)上げてしまうかもしれない」とし、次戦がバンタム級の集大成になる可能性について、「次戦が最後になるのかどうかは分からないが、皆さんの期待を上回っていけるように、しっかりと作り上げていきたい」と、階級を上げることも示唆した。