[試合後談話]2025.4.3
フィリピンからまた新たな才能が登場!

戸高秀樹ジム主催の「第49弾 ザ・グレイテストボクシング」が3日、後楽園ホールで開催された。メインイベントでは、元日本ランカーの薮ア賢人(27=セレス)とエイドリアン・デュライバ(20=比)が、スーパーフライ級8回戦で対戦した。
試合は初回から驚くべき展開を迎えた。
サウスポー同士による一戦は、デュライバが左ストレートを放ち、早々にダウンを奪った。これでペースを握ったデュライバは、3回に左オーバーハンドを叩きつけて、2度目のダウンを演出。鼻血を流した薮アは守勢を強いられた。その後もデュライバが思い切りの良い左フックで攻勢。6回、薮アは左ボディストレートで反撃の兆しを見せたが、7回に偶然のバッティングで、右側頭部をカット。負傷判定を避けようと距離を詰めた薮アだが、デュライバは一歩も引かず。8回、ギアを上げたデュライバは、パンチをまとめて3度目のダウンを奪うと、レフェリーはノーカウントでストップした。
初来日で華々しいインパクトを残したデュライバは「7ラウンドは体力を温存して、最後のラウンドに倒すつもりだった。初回でダウンを奪えるとは思わなかった。アウェーで勝つのは難しいと思っていたので、とてもうれしい。サポートしてくれた方々に感謝したい」と、静かにほほ笑みながら語った。
「家族を助けるために」と18歳でボクシングを始め、アマチュアで7戦を経て、2023年7月にプロデビュー。ボクシングキャリアはわずか2年で、農業の仕事をしながら成功を夢見ている。「また、日本で戦いたい」と再来日の希望も口にした。
「また日本で戦いたい」
まだ粗削りで、ディフェンスには課題が残るものの、まるで石でも握ったような硬さを持っている。
先月、衝撃の初回KOで話題をさらった、OPBF東洋太平洋バンタム級王者のケネス・ラバー(23=比)のような活躍を期待されるデュライバ。今後の活躍が楽しみだ。
一方、再起戦を飾れなかった薮アは、「最初のダウンは、パンチが見えなかった。こんなに効いたのは、初めての経験。とにかくパンチが強かった」と、そのパンチ力に驚きを隠せない様子を見せた。
セレスジムの小林昭和司会長は「初回のダウンで、足の踏ん張りがきかなくなった。負けていたので最後は勝負にいかせたが、仕方がない」と語った。
シェアする
LINEで送る