[試合後会見]2025.3.24
バンタム級にフィリピンから凄いのが現れた!

OPBF東洋太平洋バンタム級王座統一戦が24日、後楽園ホールで開催された「ファイティングビー.34」のメインイベントで行われ、正規王者の栗原慶太(32=一力)と暫定王者のケネス・ラバー(23=比)が拳を交えた。
今、最も熱い激戦階級で世界最前線への返り咲きを目指す栗原と、フィリピンのレジェンド、マニー・パッキャオ氏の再来と呼び声が高いラバーによる注目の一戦の結末はーー。
最初から緊張感あふれる攻防を繰り広げる中、サウスポー・ラバーがグイグイと攻めると、左ボディストレートで効かせ追撃の左ストレートでダウンを先取。さらに左ショートで2度目のダウンを奪った。再開後、ダメージが残る栗原に襲い掛かると、左ストレートを決めてレフェリーストップに持ち込んだ。ラバーがインパクト大のKO勝ちで、OPBF王座統一に成功した。
昨年12月のデカナルド闘凜生(六島)戦に続き、衝撃の初回KO勝ちを飾ったラバーは、「最初は様子を見ようと思ったが、パンチが当たったので行けると思った。初回KO勝ちは予想外だよ!」と、満面の笑みを浮かべた。
日本人が世界チャンピオンを独占するバンタム級において、驚異の存在となりそうなラバー。今後、戦いたい相手を聞かれると、「西田と戦いたい」とIBF(国際ボクシング連盟)王者の西田凌佑(28=六島)の名前を一番最初に挙げた。続けて「自信はないが、一番強いので中谷とやりたい」と、WBC(世界ボクシング評議会)王者の中谷潤人(27=M.T)への挑戦も希望した。
「世界のベルトが欲しい」
WBOアジアパシフィック王者の那須川天心(26=帝拳)との対戦については、「世界のベルトを持っていないので興味はない。持っていたらやる。お金より世界のベルトがほしいんだ!」と言葉に力を込めた。
ラバーは「リングの外ではラバーボーイ(愛されキャラ)だが、リングに入るとEye of the Tiger(虎になる)」と豪快に笑った。
一方、ショッキングなKO負けを喫した栗原は、「左ボディに良いのをもらってその後、何をもらったかわからなかった。最初のダウンは何をもらったか見えなかった。相手の左は想定内だったが…。ダメージはないが、2回目のダウンですぐに立ってしまい、ふらついてしまった。焦ってしまったのかな。負けるとしたら、こういう形になると思っていた。すごく悔しいが、敗戦を受け入れるしかない」と気丈に振り返った。
保持していたOPBF王座を失った栗原は、「今回の試合で相当落ちたが、今すぐに引退とかは考えていない。(ラバー選手に)やり返したい気持ち。ここから一つずつやっていくしかない」と巻き返しを誓った。
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