[公開練習]2025.2.15
比嘉大吾! 過去最強の仕上がり!
WBA(世界ボクシング協会)バンタム級4位の比嘉大吾(29=志成)が15日、志成ジムで行われた公開練習で順調な調整ぶりをアピールした。
2月24日(月・休)、有明アリーナで開催される「Prime Video Boxing 11」で、王者の堤聖也(29=角海老宝石)に挑む比嘉は、勝てば6年10ヶ月での世界王座返り咲きとなる。
前日(14日)、堤が「次が比嘉大吾の最後の試合になる」とコメントを口にしたが、比嘉は「どうですかねぇ」と、上手くはぐらかした。
ボクシングの人気映画「ロッキー」からインスピレーションを受けた堤は、気持ちを高めるために、主人公のロッキー・バルボアが練習シーンで着用していたグレーのスウェットとスニーカーで公開練習に臨んだ。比嘉も「ロッキー」を見ていることを伝え聞いた堤は、「(ロッキーシリーズの)最後まで見ていたら(気持ちが高まるから)ヤバいな〜」と笑顔を見せながら語っていた。
記事を通じて、そのことを知った比嘉は「残念ながら最後まで見ているんですよ〜」とおどけた様子で語った。武居由樹(大橋)との世界戦の前に「ロッキー1」と「ロッキー2」を見たことを明かし、「今回の世界戦が決まってから、気持ちを作るために全部見ました」と意気込みを示した。
武居戦で敗れた後、引退を考えていた比嘉だが、堤との世界戦が決まり引退を撤回。12月から猛練習で追い込んできた。
比嘉は「復帰を決めてから、ここまであっという間だった。キツい時期もあったが、良いトレーニングができた。(堤選手は)相手が嫌がるボクシングをしてくるが、一番厄介なのは気持ちの強さ。予想外のボクシングをしてくるかもしれないが、それも想定して戦う」と強い決意を示した。
二人三脚で歩んできた野木丈司トレーナーは「武居戦は90%の完成度だった。正直なところ、試合までにもう少し時間が欲しかった。今は95%まで仕上がった。試合で100%の力を発揮することを信じている」と全幅の信頼を寄せる。
その言葉に応える比嘉は「信じてください!」と、真っすぐな眼差しを返した。
堤を指導する石原雄太トレーナーが偵察する中、比嘉はシャドーボクシングとスティックミット打ちを1ラウンドずつ披露。バンデージは巻かず、スティックをブロッキングと上体の動きでかわした。その後、70kgのバーベルを持ち上げてのウェイトトレーニングを行った。
囲み取材に応じた石原氏は「リラックスしていて、良いトレーニングができているのを感じた」と感想を述べた。堤と比嘉は2020年10月のノンタイトル戦で対戦しているが(引き分け)、その後も何度かスパーリングをしているという。石原氏は「スパーリングと試合は違う。特に比嘉選手は本番に強いですから」と警戒心を強めた。
同門の大湾硫斗(26)が、2月8日(土)にフィリピン・セブ島でWBOグローバル・フェザー級王者のカン・ヨングソン(23=韓国)に9回TKO勝ちを収めたことも励みになっている。
比嘉は「いつも以上に気持ちが乗っていた。良い刺激をもらった」と、同じ沖縄県出身の後輩の快挙に言葉に力を込めた。
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