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日本バンタム級タイトルマッチの前日計量が1日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)事務局で行われ、初防衛に臨むチャンピオンの増田陸(27=帝拳)とタイトル初挑戦の宇津見義広(40=ワタナベ)が顔を合わせた。試合は、後楽園ホールで開催される「WHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」のメインイベントとして行われる。
計量を53.4kgで難なくクリアした増田は、「バッチリ好調です」と切り出すと、「今までの試合と変わりない。自分のボクシングを体現する。練習してきたことを遂行したい」と続け、「リーチと体格を活かしたボクシングが確立されている」と、スルタン戦から取り組んできた自身のボクシングが、完成しつつあることを明かした。その上で、「フィジカル面のレベルが上がっている。試合で出し切って、結果を出す」と、意気込みを語り、パンチ、ディフェンス、体幹バランスに成果が出ていることに自信を示した。
以前対戦した堤聖也(28=角海老宝石)がWBA世界王座に就いたことに関して、「堤さんが世界をとって、近くで見てて、気合も入った。気持ちの強さ、堤さんのボクシングスタイルが確立されていると思った。再戦の機運が高まれば、リベンジしたい。早くそこに辿り着きたい」と、熱い気持ちを伝えた。「目の前の試合をクリアしていって、チャンスがあれば誰とでもやりたい。(世界戦が決まれば)チャンスを逃さず、必ず世界チャンピオンになりたい」と、一戦一戦、目の前の試合に集中していくことを強調した。
10月は世界戦が集中したことに触れ、「いい試合ばっかりだったが、翔吉さんの試合が印象的で、たくさん勉強させてもらった」と、同門の岩田翔吉(28=帝拳)がWBO世界ライトフライ級王者に輝いたことに刺激を受けていた。
やや緊張した様子の宇津見も53.4kgで計量を終えると、「今までとは、質の違った緊張感があります。この試合に向けた覚悟はできた。今まで、ボクシングと(本気で)向き合ってなかったんじゃないかと思った。これは大きな収穫。試合前に気づけてよかった」と大一番に向けて、気持ちを入れ直した。JBC非公認のIBFアジアタイトルに挑戦した経験もあるが、日本タイトル戦は、大きな意味を持つ。「環境を整えてもらった。ひと月前から、仕事も休ませてもらった。無駄な時間をなくしていった」と、ジムや職場の仲間に感謝の気持ちを伝えた。
前チャンピオンで同門の富施郁哉(ワタナベ)からベルトを奪った増田に挑むことには、「会場で試合を観て、対処方法考えたけど、厳しいんじゃないかと思った」と苦笑いしたが、「何パターンか用意してきた。どう使い分けられるか、どこまでできるか」と、勝つ準備は整えてきた。40歳での日本タイトル挑戦だが、記念試合ではない。「最高の練習ができてきた。ハマれば、すぐ倒せるかもしれないし、ズルズルいくかもしれない。勝ってから取材してください」と、笑顔で囲み取材を終えた。