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世界スーパーバンタム級主要4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)とWBO世界バンタム級王者の武居由樹(28=大橋)が28日、横浜市内の大橋ジムで開催された『ドコモ未来フィールド井上尚弥選手&大橋ボクシングジム企画』に昼食時間から参加し、小学1〜6年の17組34人のキッズボクサーたちと有意義な時間を過ごした。
井上尚弥がサンドバッグ打ちを直接指導!
サンドバッグ打ちでは、両チャンピオンが子どもたちに直接指導し、モンスターは、手取り足取りで子どもたちに打ち方を教え、「いいね!」など声をかけた。
武居由樹のサンドバッグ打ちに子どもたちが大興奮!
サウスポーの武居が、サンドバッグ打ちとミット打ちを披露すると、子どもたちは歓声をあげて大喜び、最後は笑顔でハイタッチして交流会を終えた。
▼以下子どもたちの質問コーナー&囲み
※N=井上尚弥 T=武居由樹
◆武居選手へ。今の目標はなんですか―
T)先輩方や、尚弥さんみたいに、もっともっと強くならないといけないと思う。もっと強くなって、いろんな方から言われるように、(那須川)天心君と試合をして勝つこと。
◆尚弥選手へ。得意パンチは―
N)何だろうなあ、得意なパンチは左ジャブです。
◆尚弥選手へ。憧れの選手は―
N)憧れの選手はいません(笑い)。誰かに憧れてボクシングを始めたわけではなく、ただ強くなりたい気持ちだけで始めたのが、ボクシング。父がボクシングをやっていたその延長線上でやった。その理由から、今でも憧れている選手はいないかな。
◆ルーティンは―
N)あまり教えたくないなあ(笑い)。朝は9時からロードワークをして10時くらいに終わって、そこからシャワーを浴びて、お昼ご飯を食べる。夕方の練習までは、トレーニングに向けて体力温存して休憩。夕方の練習をして、終わって、家でご飯食べるか、帰る前に拓真や浩樹と、ご飯を食べて帰る、平日はだいたいそんな感じかな。
T)曜日によって違うが、朝は8時半〜2時間くらい走ったりトレーニングしたりして、休憩してお昼を食べて、午後2時から4、5時までジムワーク。その後は家に帰って、だらだらして、銭湯行ったり、風呂入ったりしている。
◆尚弥選手へ。毎日どういう練習をしているか―
N)基本的なジャブとワンツーとシャドー、サンドバッグ、ミット打ち。基本的な、みんなやっているような練習を、毎日地道に小さい頃から続けています。
◆スパーは何ラウンドくらいやるか―
N)少なくて4か5がベース。自分を追い込みたいときは8ラウンドやって、試合前に1回10ラウンドか12ラウンドを入れる。
T)基本は4〜6ラウンド。多くて8ラウンドくらいやっています。
▼以下、保護者からの質問
◆尚弥選手、入場曲の「バトル・オブ・モンスター」と「Departure」を使い分ける理由は―
N)これは話したことないんですよね。単に自分の直感のテンション。Departureは気持ちが落ち着くというか、悟りを開くような、落ち着きたいとき。
特別な舞台で、テンションを上げたいときは布袋さんの「バトル…」。試合に向けたテンションで変えている。
◆人生最大の危機は―
N)そんなにないですね、、パッとは出てこない。以外と普通にすり抜けてきている。
T)どんなときも何とかなるでしょ、という感覚でいる。悩むのをやめようとなる。
◆モチベーションを維持する秘訣は―
N)モチベーション維持の方法は、ボクシングで言えばボクシングを好きであり続けること、それが一番。ボクシングを好きである以上、追求していきたい気持ちが凄く高くなる。20歳で世界チャンピオンになったが、今が(その気持ちは)一番高い。Bの深さがより分かってきた。その中で、キャリアがあと数年と言うところで、より追求していきたい思いが、30歳になってより増している。というところからモチベーションが高い。ボクシングが好きではなかったら、こういう気持ちはなくなる。やっていることを好きであり続けることが一番だと思う。
◆武居選手へは結婚の予定は―
T)予定はまだないが、願望はあるので、いいタイミングでしたい。家庭を持つのは夢なので、いいタイミングで結婚したい。押忍。優しいお父さんになれるように頑張ります、
◆尚弥選手へ。ドヘニー戦前の武居戦はどんな気持ちで見ていたか―
N)きわどい試合で、採点を付けるような目で見ていなかったので、どちらが勝ってもおかしくないと思って見ていた。8ラウンドで映像を消した。武居が戦う姿をまじまじ見てしまうと、自分のアップや試合に集中できなくなる、そう思って『頑張れ』と思って消した。控え室に大橋会長が戻ってきて、武居が勝ったと聞いて、(よし自分も)頑張ろうと思った。
◆子どもが集中できないときに切り替える方法などは―
N)今は意識として変えられるが、経験上、1年生からボクシングを父と二人三脚でやってきた中で言うと、小学生の間は割と自由に練習していた。感覚的にそういったもの(集中できない)が見えたら、伸び伸びとやらせるのが一番だと思う。そこで無理にやらせてしまうと、ボクシングが嫌いになるリスクもある。ボクシングを好きでい続けさせる方法を考えた方がいい。
T)キックボクシングは無理矢理やらされていたので、正直キックは好きではなかった。前のジムの会長は、鬼ごっこやドッボールなどの遊びを3分の2ほど取り入れた練習をしてくれた。遊びがあったから続けられた。いろんなことを、遊びながらやれたらいいと思う。
◆尚弥選手へ。親子でやってきた中で、自身はどの部分を取り入れたい? 逆に反面教師をする部分は―
N)ボクシングを教えてもらうにあたって、こうしないでおこうという姿は一つもない。本当に尊敬でしかない。小1から始めて、きついこともあったが、なぜ乗り越えてこられたかというのは、一緒に父もきつい練習をやっていたから。自分らが泣きべそをかいて、無理だと思ったときも、父はそれ以上にやる。基本、日曜日は練習が休みの日だったが、僕らに言わずに走りに行く。ボクシングでも父の塗装業でもそうだが、自分たちから見ても凄いと思える姿を見せてくれていたから尊敬でしかない。何を言われても納得してやれる。
SNSでもよくつぶやくが、やっぱりこの人は超えられない。そんなところが一番なのかな。
◆イベントの感想は―
T)短い時間でしたが、楽しくボクシングできてよかった。他の競技でも勉強でも頑張ってもらいたい。
N)2回目のイベントでしたが、こういったイベントをきっかけにボクシングに興味持つでもいいし、自分たちがやっていることに何か一つでも刺激になればいいと思う。この体験を大事に、また明日からやることにプラスになればいい。
▼以下、囲み取材
―2度目の子どもたちとのイベントを終えて。
尚弥:子どもたちと、こういうイベントで触れ合えて、ボクシングを体験させられるというのは、自分たちにとっても刺激というか、子どもたちのぎらぎらした目を見るのも、自分たちにとっていいと思うし、子どもたちにとってもいい日になればいいなという思いでやっていました。
武居:子どもたちと、こうやってボクシングを通して触れ合えて、自分らもいい刺激をもらえたので、本当に楽しかったですね。
―子どもたちと食事をしたり練習したりした中で、特に印象に残ったものは。
尚弥:(子どもたちが)サンドバッグを打っている時や、ミットを打っている時の子どもたちの表情がすごく生き生きとしていて、それがすごく印象的でしたね。
武居:そうですね、やっぱりボクシングをやっている時もそうですけど、一緒にご飯を食べている時に、ある女の子が「武居のTシャツ2枚持っている」「武居の扇子を持っている」と言ってくれて、なんかすごくうれしかったので、楽しかったです。
―ボクシングの普及という重要性も改めて感じたりは。
尚弥:ボクシングを広めていくというか、それも大事ですけど、その子たちにとって、きょうがいい日になればいいとすごく思いました。
武居:そうですね、本当にその通りで、みんなにとって、いい一日になればいいと思っていました。おっす(笑い)。
―キッズ世代を教える時に気をつけていることや、楽しさとか、心掛けていることは。
武居:ミットを持つ時に、(ボクシングを)やっている子とやっていない子ではすごく差があると思うので、そこの子に合わせるのと、あとは目線を合わせてあげるとか、そういうところには気をつけています。あとは楽しんでもらえれば何よりなので、はい、という感じです。
尚弥:楽しくが一番ですよね。経験者だったら、それなりに教え方があるんですけど、来ている子たちのほとんどがそうではないので、このイベントが楽しかったと思ってもらえることが一番なので。たぶんグローブをつける経験とかも、(これまでに)そんなにないだろうし、ましてやボクシングジムに来てサンドバッグを打ったり、選手からミットを受けてもらったりとかの体験もないと思うので、そこはボクシングを教えるというよりも、グローブをつけてパンチを打って、パン、パン、パンという音が鳴る、そういう楽しさを感じられれば全然いいんじゃないですか。
―尚弥選手へ。ボクシングの追求心、探求心が一番あると先ほどの質疑応答であった。それはきっかけがあったのか、ここまでのキャリアで何戦とかは。
尚弥:きっかけというのも、今が一番やりがいがありますし、やりがいですかね、一番は。もちろんチャンピオンになった時も、やりがいはありましたけど、でも今の地位でボクシングをやるというのが何より一番のやりがいというか、どの選手からも狙われる立場というのが、自分自身を奮い立たせてくれるし、モチベーションも維持できます。そういった意味で、今が一番集中しないといけない時だなと感じますね。
―武居選手へ。大橋秀行会長が12月の尚弥選手と同じ興行で次戦が決まっていると言っていた。意気込みというか、話せる範囲で。
武居:(尚弥に向かって)ご存じですか?
尚弥:そんな詳しくはまだ聞いていないですね。
武居:そうですね。でもあるかもなあとは頭にあったので、ここ2戦は激闘をしてしまったので、僕は激闘王は目指していないので(笑い)。ちゃんと倒し切る試合をしないといけないし、倒すことに今飢えているので、もし試合が決まったのならば、倒すような試合を見せられたなと思っています。
―連続でダブル世界戦に、二人で一緒にやることで合宿とかは。
尚弥:スパンが短いので合宿をやるかどうかは分からないが、前回の体の貯蓄は残っているので、トレーニングもすぐに始められましたし、そんなに基礎上げの合宿は必要ないかなあと思っています。
―タイミング的に同じペースでやると思う。
武居:本当に尚弥さんと同じ興行に出させてもらえるならありがたいことですし、注目度が全然変わるので、でもそこに、尚弥さんの試合に埋もれないように、自分ももっともっとやんなきゃいけないので、ペースが速いかもしれないけれど、そこはあまり気にはしなくていいかなという感じで思っております。
―カットした目の状態は。
武居:もう大丈夫なはずです。
―那須川天心(26=帝拳)が来月タイトル戦がある。気になるか。
武居:気になりますかって、気にはしています。現地で見るかどうかは分からないですけれど、リアルタイムでは見ようかなと思っております。
―来年やるには突破してもらわないと。
武居:まあ、そうですね、たぶん勝つだろうなという感じで思っています。あと勝ち方とかは気にしていますね。
―大橋会長へ。12月の試合はどんな感じになるか。
会長:12月ですか。12月の後半の方に井上尚弥、武居由樹、その他、楽しいメンバーで、びっくりするような試合を予定していますので、よろしくお願いします。
―八重樫さん、そんな感じですか?
八重樫:(大橋会長へ向かって)大丈夫ですか(笑い)。
―他にも?
大橋会長:そうですね、いろんな東洋王者、日本王者などまだ正式決定はしていないが、いろいろ考えてやっています。