試合日程 | 試合結果 | 動画ニュース | ランキング | 選手検索 |
那須川天心(25=帝拳)が20日、両国国技館で開催された「Prime Video Presents Live Boxing 9」のセミファイナルに登場、WBA(世界ボクシング協会)バンタム級4位のジョナタン・ロドリゲス(25=メキシコ)と対戦した。試合は120lb(54.4kg)契約10回戦で行われた。
試合後、笑顔で会見場に入った那須川は「倒すところを皆んな見たかったと思うので、そのために毎日毎日やってきて、3戦目でTKOになって、今回はしっかり倒し切ることが出来て、自分の中で成長を見せることが出来たと思う」と、完璧なKO勝利を報告した。その上で、「まだまだ(自分の力は)こんなものじゃない。スタイルが確立できた。これまで自分の動きが出来なかった時があり、壁にぶち当たったが、それをチームと一緒に登ってきたのが今回の勝因。それらが伸びるストレートに表れた」と自身の成長を確認した。
『確立した那須川天心の型』について「自分の動きを先にして、相手を動かす。自分が場を支配する、そういうボクシング。スピードもタイミングも狙っていたが、流れを切らないのを意識して、皆んなで作り上げた。倒すパンチは決めていなくて、タイミングで当たれば倒せるパンチを練習してきた。パンチ力ではない。相手の気の緩みを読んで打てるというのがポイント。あくまでタイミングとスピード」と、丁寧に解説した。
今後に関しては「何かしらベルトは欲しいが、焦らず自分を高めていきたい。『時が来たら、いつでも行ける』と記者の方々の声があれば、あるんじゃないかと」と、笑顔のまま会見を終えた。
会見に同席した粟生隆寛トレーナーは、「冷静に状況判断してパンチを選んで、まとめられていたのが良かった。流れがずっと切れなくて、相手に攻撃の隙間を与えなかった。
ずっと緊張感のある動きが出来ていた。最後練習でバチっとハマったものが、今日は出せた。合格点だと思う」と労った
ロドリゲスは試合後、「那須川は思っていた以上に強かったが、それよりもリングに上がった中で、体格の違いを感じた。120ポンド118ポンドの差ではあるが、これからの試合では118、115に落とすほうが良いかもしれないと思った」と那須川と対峙した感想を述べた。
試合に関しては「評判の通り、那須川は何よりもスピードが持ち味で、それをリングで感じた。そのスピードに合わせていく上で、自分のタイミングが掴めないままだった。タイミングと同じで、距離の取り方が難しかった。対策もしてきて、距離を詰めてと思っていたが、バックステップのタイミングも上手く、彼の距離だったと思う」。
ストップに関しては、「まだ続けられると思っていたので、少し不満はあったが、トレーナーは父なので、父の最終的な判断は正しかったと今は思っている」と敗戦を受け止めた。