井上真吾トレーナーが試合を振り返る

　井上真吾トレーナー(51)が14日、横浜市内の大橋ジムで一夜明け会見に同席。囲み取材に応じ、世界バンタム級4団体統一戦、井上尚弥(29=大橋)対ポール・バトラー(33=英)戦について語った。

　試合後の会見で「煮詰まるな、倒すことを急ぐなと指示した」と、ディフェンス重視で攻めてこない相手に対し、尚弥にアドバイスしたことを明かした真吾トレーナー。改めて試合を振り返ってもらった。

　「誘ったり、ラフに攻めたりといろいろ試したが、乗って来なかったので、気負い過ぎるのはやめようと。攻めることと、少し抑えることのバランスを考えながら指示を出した。(尚弥は)煮詰まることなく、楽しみながら戦っていた」とラウンド間でのやり取りを明かした。

　「バトラー選手は、勝つために練習してきたと思うが、何もできない状態になったのではないか。(尚弥が)ノーガードしても、まったくパンチを出してこなかったのは、カウンターを警戒したから。ここまでの強さは想定外で、ビックリしたのではないか」とバトラーの心理状態を分析した。

バトラー選手は何もできなかったのではないか

　中盤、ペースを落とし、11ラウンドに再びギアを上げて、フィニッシュに繋げた井上。真吾トレーナーの適切なアドバイスもあったからこそ、KO決着に結びついたのは言うまでもない。