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[試合後談話]2022.11.30

斉藤司がリングに帰ってきた!

 元日本ライト級ランカーの斉藤司(32=一力)が30日、後楽園ホールで開催された「Fighting bee.22」に出場。ライト級6回戦でアヌーチャ・トングボー(タイ)を相手に7年ぶりにカムバックした。

 斉藤は、7年前と同じ入場曲を使用。GLAYの「誘惑」が流れる中、花道に現れた斉藤を観客は盛大な拍手で迎え入れた。
豪快に倒した
 久しぶりのリングの感触を確かめるように、ジャブから入る斉藤に対し、サウスポーのアヌーチャはプレスをかけて、アグレッシブに攻めた。動きが硬い斉藤だが、3回に右ショートで痛烈なダウンをゲット。立ち上がったアヌーチャだったが、足元がふらつきレフェリーストップとなった。
「倒した右は手応えがあった」
 試合後、会見場に現れた斉藤は「デビュー戦より緊張した。アップでは動けていたが、リングに上がったら動きが悪くて『これがブランクか』と感じた。リングで向かい合ってから(相手が)サウスポーだとわかったが、左利きには全部KO勝ちしている。相手がグイグイと攻めてきたので、これはチャンスだと思った。倒した右は手応えがあった」と試合を振り返ると、「覚悟を決めてリングに戻って来た。入場やリング上からの景色を見て、ボクシングをやってきて本当に良かったと思った」と満面の笑みを浮かべた。
今年8月からジムワークを再開
 一力ジムに移籍した斉藤だが、家族を養っていくために仕事に専念。ボクシングから離れた。「夜勤がない時に、夜中にロードワークやシャドーボクシングをしていたくらいで練習は全くしていなかった」。「ボクシングを辞めようとは思わなかったが、できないかもしれないと不安になった」。

 しかし、斉藤は諦めなかった。小林一会長に復帰への思いを伝えて、今年8月からジムワークを再開。「目標があった方がいいだろう」(小林会長)と、11月に試合が決まり急ピッチで仕上げた。
家族と勝利を分かち合った
 斉藤は、愛する家族へ感謝の気持ちを言葉にした。「試合に向けて、子どもたちは手伝いをしてくれたりと、本当によく頑張ってくれた。この後は、いっぱい甘えさせてあげたい」。試合後、リングを降りると家族と抱き合い勝利をわかちあった。

 「自分のモットーは、全力で頑張ること。家族が一番。父として夫として、しっかりと頑張ってボクシングをしていきたい」と決意を示した。
「これからも挑戦していく」
 今後の目標を聞かれた斉藤は「ボクシングの厳しさはよくわかっている。ランカーになるとかチャンピオンになるとかは簡単には言えない。時間は限られているの、しっかりと強い姿を見せて挑戦し続けたい」と言葉に力を込めた。

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