ワタナベジム4選手が札幌で合宿

　ワタナベジムに所属している4選手が、6月11日から15日まで北海道札幌市で走り込みを中心とした合宿を張っている。参加メンバーはWBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(27)、前OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者の三代大訓(26)、日本ミニマム級王者の谷口将隆(27)、前日本スーパーバンタム級王者の久我勇作(30)。
　14日にリモート取材に応じた選手たちは、意気込みを口にした。

　夏に予定されている京口の次戦を見据えて、涼しくて湿気のない北海道で合宿を敢行。ジムの中心選手である4選手が参加した。
　京口は、今月12日にWBAから正規王者のエステバン・ベルムデス(25=メキシコ)との王座統一戦を指令された。京口は「WBO王者のソト選手(エルウィン・ソト)とベルムデス選手、どちらと決まってもいいようにトレーニングしているが、WBAから指令が出ているのでおそらくベルムデス選手との対戦が優先されると思う。頑張ります」とコメント。

　京口は、フィジカルトレーニングをメインに午前中に札幌市内でジムワークを行っている。「普段とは違うメニューのトレーニングをして刺激を入れている。試合に向けてスイッチを入れるのが目的」と今回の合宿テーマを掲げた。

　三代は、昨年12月に前WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(30=横浜光)とのライト級サバイバルマッチを制した。三代は「自分はフィジカルが強くないので、しっかりと鍛えたい」とこの合宿でさらに進化を遂げる。
　次戦は、9月に予定(対戦相手は未定)されていることを明かすと「本当は、吉野選手(吉野修一郎=三迫)と対戦したかったが、自分が左目を怪我して治療に専念していたらタイミングが合わなかった。今回は違う選手との対戦になる」と語った。

　谷口は、今月7日に後楽園ホールで同級1位の仲島辰郎(26=平仲)に5回TKO勝ちし初防衛に成功したばかりだ。谷口は「試合前のトレーニングの強度を落とさないようにするために参加した」と話したが、横にいた京口に「(谷口は)強制です。試合前から合宿に出るように言った」と参加の理由を説明。谷口は「最初は冗談だと思っていた」と返し笑いを誘った。

　久我は、今年1月に古橋岳也(33=川崎新田)に9回TKO負けで王座を陥落。その後、進退を保留していたが再起を決意した。久我は「前戦から強度の高いトレーニングをしていなかったので、再起に向けて激しいトレーニングをすることでスイッチを入れに来た」と復活に向けて走り出すつもりだ。

　厳しいトレーニングをしている中で唯一の楽しみは食事だ。札幌ラーメンを食べて少しだけ北海道を堪能しているようだ。