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井上尚弥(大橋)とノニト・ドネア(比/米)による超注目のスーパーファイトが7日、さいたまスーパーアリーナで開催された。ボクシングのワールドカップと称されるWBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)バンタム級決勝戦は、WBA(世界ボクシング協会)・IBF(国際ボクシング連盟)統一世界王者で「モンスター」の愛称で国内外のファンから注目を集めている日本が誇るライジングスターと「フィリピーノフラッシュ”閃光”」のニックネームで親しまれているレジェンド、世界5階級制覇を達成した現WBAスーパーチャンピオンによる激突。2019年11月7日21時、100年後も語られる大一番のゴングが鳴った。
激突。
ドネアの左フックで目の上をカットした尚弥はデビュー以来、初めての出血。会場がどよめいた。中盤に入っても高度な駆け引きから距離を探り合い、ドネアが伝家の宝刀、左フックを振り抜けば、モンスターは右ストレートを見舞って超満員の会場を興奮へと導いた。勝負を決定づけたのは11ラウンド。尚弥の左がドネアのボディをとらえた。それでもカウント9で立ち上がったドネアは、最終ラウンドまで日本の若武者を相手に集中力を切らすことはなかった。判定結果は3-0(116-111,117-109.114-113)。
布袋寅泰さん
井上尚弥の入場曲「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」の作曲など、世界で活躍するミュージシャン、布袋寅泰さんは「すごい試合で感動しました。歴史的瞬間に立ちあえて幸せでした」と喜びを語った。
アリトロフィー獲得
試合後のリングでは謙遜しつつも弟のリベンジも誓った”21世紀の黄金のバンタム”尚弥は試合後の控え室で、「試合前に言っていた世代交代はできたと思うが、皆さんの期待に応える試合は出来なかったかなと思います。これがボクシングだということを僕自身も学べました」と試合を振り返った。
採点表
「2Rか3Rに左フックをもらってから、12Rまでずっとドネアが二重に見える感じだったが、骨には異常がないと思う。ポイントを取れているとの計算で、捨てるラウンドを作って、ラスト3ラウンドを取ればいいと思いました。ドネアと戦えたことは一番の経験になりました」とフィリピーノフラッシュと呼ばれるレジェンドとの一戦で打ちたてたマイルストーンをかみしめた。
ドネア「井上が真のチャンピオンであることを証明した試合」
試合が終わればノーサイド。病院へ直行したドネアは「井上が真のチャンピオンであることを証明した試合だった。自分のパンチをあれほど耐えた選手はいない」とモンスターの成長を称えた。