バチバチ打ち合う!

　統一王者の小関桃(青木)が返上したWBA女子世界ライトミニマム級王座を懸け、明日13日の埼玉・草加市文化会館で同級2位の古川夢乃歌(22=ワタナベ)と同級3位の西村聡美(35=折尾)が激突する。12日、都内の日本ボクシングコミッション事務局で調印式と計量が行われ、世界初戴冠を目指す両者が意気込みを語った。

　今回、プロ11戦目で初の世界戦に挑む同級2位の古川は、日体大4年の現役女子大生ボクサー。左利きから右構えに直した異色だが、利き腕の強さを武器に10戦7勝(5KO)1敗2分と高いKO率を誇る。2月にタイで空位の東洋太平洋女子フライ級王座を獲得し、勢いそのままに世界へと打って出る。

　本来はフライ級を主戦場としている古川だが、オファーがきた時点で「やる!」と即答。過去もっともきつい8kgの減量も、好物のアイスクリームを絶ってリミットを下回る46.0kgに仕上げてきた。アグレッシブなファイトが魅力な古川は、「お互いに意地もある。明日は最初からバチバチと打ち合う」と気合を入れた。

　対し、西村は14年10月以来2度目の世界挑戦。こちらも昨年12月の前戦で空位のPABA女子ライトフライ級王座に就き、世界敗戦から3連勝と勢いにのる。100gアンダーの46.1kgで計量を一発クリアした西村は、2週間の沖縄キャンプで様変わりしたファイトスタイルに自信を示すと、夫でもある西村浩明会長も「パンチ力を含めて底上げができた。明日は皆さんをびっくりさせる」と夫婦二人三脚での世界タイトル獲得に闘士を燃やした。

　明日は小学5年の長女と5歳の次女も応援に駆けつけ、西村は「子供の応援が何よりも嬉しい。ママの頑張る姿を見せる」と笑顔で話した。なお、この試合の勝者には西村が挑戦に失敗した元王者の宮尾綾香(大橋)との指名試合が義務付けられており、西村は宮尾へのリベンジも胸に期していた。