中谷潤人と西田凌佑が後楽園ホールで会見

　コンディションには、絶対の自信を示した両者。中谷は会見で、「積み上げてきたものを爆発させたい」と、熱い気持ちをぶつけた。「いい感覚できてるので、あとは体重調整をしっかりしたい」と、明日の計量のための最終調整に意識を集中した。

　西田陣営の枝川孝会長が、西田の公開練習を視察に訪れた村野健会長に、中谷の打たれ強さを質問したということに関して、「大阪のノリで記者さんへのサービスで、失礼な質問をしてしまいましたが、まさか西田と中谷選手が試合をするとは思ってなかったので、チェックをしていなかったから、素朴な疑問だった」と、経緯を説明した枝川会長だが、「中谷選手も世界チャンピオンだと思った。靴を忘れたり、みかんとオレンジは一緒と言っていたりしていた。西田も同じで、世界チャンピオンになる人は普通とは違う」と、報道陣の笑いを誘った。その上で、「リングの上では激しく戦うと思うが、リングの外では友好的」と、会見が行われた後楽園ホールに上がるエレベーターで鉢合わせた時には、互いに譲り合ったエピソードを引き合いに、2人の紳士なチャンピオンの熱いバトルに期待を寄せた。
 

　やや緊張感が漂っていた会見場の雰囲気を少し和らげた枝川会長に、中谷は「僕が打たれ強いか、弱いかも含めて試合を楽しみにして欲しい」と、大一番に向けて意気込みを語った。

　西田も熱い気持ちを伝えた合同会見で、「中谷選手に勝つために武市晃輔トレーナーとトレーニングをしてきた。(WBCのベルトは)すごい人たちが取ってきたベルトなので取りたい」と、王座統一に強い意欲を示し、「憧れてきたバンタム級で統一戦ができるのは嬉しい。やってきたことを出せれば勝てると思う」と、自信を示した。