[試合後談話]2025.3.27
遅れてきた1995年生まれが魅せた!

日本ライトフライ級8位の野田賢史(29=金子)が27日、後楽園ホールで開催された「ゴールデンチャイルドボクシング141」のメインイベントに出場。フライ級8回戦で長谷川優太(25=熊谷コサカ)と対戦した。
野田は世界チャンピオンを多く輩出している1995年生まれのボクサーで、初めて自主興行でメインイベンターを務めた。
初回から野田がキレ味鋭いジャブで組み立てると、ワンツーでダウンをゲット。さらに左フック、右ストレートを立て続けに浴びせ、長谷川を倒した。2回、劣勢の長谷川は、左フックを合わせに行くが、野田は冷静に対応すると、右ストレートで4度目のダウンを奪い、決着をつけた。
圧巻のパフォーマンスを見せた野田は、「ムキにならずに、ペースを取られても自分のボクシングを貫くことがテーマだった。落ち着いてできたと思う。メインイベントで勝つのは最高ですね!」と、満面の笑みを浮かべた。
「冷静に戦えた」
アマチュア時代、同じ1995年生まれの現WBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)や前WBA世界バンタム級王者の井上拓真(29=大橋)と切磋琢磨し、全国選抜大会では準優勝を果たした野田は、2019年9月にプロデビュー。最初は3勝3敗と結果に苦しむ時期もあったが、そこから復調し、今回で3連勝を飾った。
今後の目標を聞かれた野田は「もちろんベルトが欲しい。ただ3連勝したくらいで獲れるほど甘くはない。これからも一つずつ勝っていく」と謙虚に語った。
さらに野田は同門の仲間たちにもエールを送った。「石井君に良いバトンを渡せた。石井君も大久君も獲ってくれるでしょう!」と、4月22日(火)にWBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級王座決定戦に出場する石井龍誠(28)、日本フェザー級王座決定戦に出場する大久祐哉(28)への期待を語った。
セミファイナルでは、ウェルター級8回戦で日本スーパーウェルター級10位の足名優太(30=金子)と加藤大河(21=DANGAN越谷)が激突。序盤から、加藤が左のダブルのコンビネーションを軸にペースを掌握。ガードを固めながら前に出てくる足名に対し、メリハリをつけながら、最後まで走り切った。
日本ランカーを撃破した加藤は、「相手はタフで、打たれても顔に出さずに反撃してきたが、最後までパンチは見えていた。前戦の敗北から強くなったところを見せたかった。勝ってホッとしている」と笑顔が弾けた。
この試合に向けて、日本スーパーウェルター級王者の出田裕一(40=三迫)との実践練習を重ねたという。
DANGAN越谷ジムの齋藤友彦会長代行(写真右から2番目)は、「新人王戦もユース王座決定戦も、あと一歩というところの0-2で落としてしまったが、今日はよくやってくれた」と喜びを表現した。
日本ランキング入りを確実とした21歳は「ベルトが欲しいので、上のランカーと戦っていきたい」と、さらなる飛躍を誓った。
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