[試合後談話]2024.12.8
前田稔輝が難敵と対峙! 山辺蓮に注意。

日本フェザー級3位の前田稔輝(28=Gツダ)が8日、エディオンアリーナ大阪第二で開催された「(株)日商エステム (株)HIC Presents REAL SPIRITS.88×CRASH BOXING.33」で、山辺蓮(27=市野)と58キロ級8回戦で対戦した。
再びタイトル戦線に絡んでいけるかが試される前田と、敵地でのランキング奪取に燃える山辺による注目の一戦は、大歓声の中ゴングが鳴った。
試合はパンチの回転数をあげてコンビネーションを打つ前田と、相手の隙をついてパワーパンチを顔面に打つ山辺のシーソーゲームとなった。
序盤は前田有利かと思われたが、じわじわ山辺のパンチのタイミングがあってくると、前田が無防備にパンチをもらう場面が増えた。一進一退の攻防が続いたため、判定は割れたが、手数とヒット数でレフェリー2者が前田を支持、薄氷の勝利となった。
試合後インタビューでは、勝利するも不甲斐なさから涙を流した前田だったが、控え室に戻り落ち着いた表情でインタビューに答えた。
試合を振り返って「相手はノーランカーだったが、油断出来ない相手だった。思った以上に粘りがあった。前半にペースを掴まれてしまったのが苦戦の原因」と、腫れた痛々しい顔で述べた。
相手の印象について「サウスポーは苦手ではないが、今日の相手のようなガードを固めてガツガツくる相手が苦手。引いてしまうと、どんどんペースを掴まれて負けてしまうので自分らしくないが打ち合った。気持ちも見せたかった。そこで勝ちを得たのはいい経験になった」と手応えを掴んでいた。
今回の対策については「接近戦になるだろうと思ったから、スパーリングであえてブロッキングを多用して打つ練習をこの試合の為に備えていた。それが活きた」と試合の裏側を明かした。
今後、戦いたい相手に関しては「戦いたい相手はいるが、今日の内容じゃ口に出せない。(はっきりと)言えるように自分を成長させていきたい」と意気込んだ。
前田をギリギリまで追い詰めたが、僅差の判定で敗れたノーランカーの山辺だったが、試合後、気丈に取材に答えた。
試合を振り返って「チャンスを掴めなかった。判定だと怪しいと思ったから倒し切りたかった。なかなか倒れなかった」と悔しさを滲ませた。この試合にあたって「左は絶対にもらわないように徹底した。そして手数で攻めるようにした」と作戦を明かした。
今後に関しては「絶対にランカーになる」と強く意気込んだ。
この日のセミファイナルでは、前戦WBO-AP S.フライ級タイトルマッチで敗戦した大橋哲朗(26=真正)が、ロメル・オリベロス(28=比)を迎えて再起戦に臨んだ。
試合は序盤からリズムを掴んだ大橋が、ボディを決めて、2ラウンドでオリベロスに10カウントを聞かせた。
試合後、記者のインタビューに答えた大橋は、試合を「何事もなく終わってよかった」と安心した表情で答えた。今後の展望に関しては「日本、東洋、そこに自分の実力を持っていけるようにしたい。バンタム級の強い選手はアイドルのよう。僕もバンタム級のアイドルになる」と、独特の言い回しで語った。
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