WBOアジアパシフィック・バンタム級王者の那須川天心(26=帝拳)が12日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。
2月24日(月・休)、有明アリーナで開催される「Prime Video Boxing 11」で、前WBO(世界ボクシング機構)同級王者のジェーソン・モロニー(34=豪)と対戦する那須川は、今後のボクシング界にとって重要な一戦であることを明言した。
※ジェーソン・モロニーとジェイソン・マロニーは、同一人物です。
那須川は「モロニー選手との試合が決まって、世間的な反応も良い。いつもの試合より注目度も高い」と難敵との決戦を心待ちにし、「『世界が近い』と言われるまでの位置に来た。そこは自分がしっかりと掴んできたもの。この一戦は、ボクシング界にとって勝負の一戦。この一戦ですべてを失うことにもなるし、(勝てば)さらに盛り上がっていけるかもしれない。勝つか負けるかで、日本のボクシング界がさらに盛り上がるのか、そうでないのか。自分のためだけの試合ではない。ボクシングが好きなので、もっと盛り上げていきたい。自分だけが盛り上がっても意味がない。業界を盛り上げてこそ。もっとたくさんの人にボクシングを知ってもらいたい」と、トップ選手としての自覚を示した。
練習後、囲み取材に応じた那須川は、「公開練習だが、普通の追い込み練習をした。普段、メディアの方々に練習を見てもらえる機会がないので、本気の練習を見せて、誠意を見せたかった」と話すと、「ここまでやってきたことに手応えを感じているし、自分のスタイルを確立できている」と語った。
ボクシングに転向して2年が経過し、周りの反応も変わってきたという。「自分の試合を見て、キックボクシングではなく、ボクシングを始めたというキッズが増えてきたと耳にしている。新聞に出るようになって、街でも年配の方に声をかけられるようになった。自分にとってうれしいことだし、ボクシングをやる理由がまた一つ増えた」。モロニーとの一戦での那須川がどのような強さを見せるのか? 那須川のパフォーマンスに注目だ!