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[インタビュー]2023.11.18

小坂駿「面白くない試合こそ勝利への近道」

 日本フライ級1位の小坂駿(28=SUN-RISE)は、12月3日(日)、神戸芸術センターで開催される「SENRIMA SUPER FIGHT vol.68」のセミファイナルにおいて、同級2位の井上夕雅(24=真正)と日本フライ級挑戦者決定戦に臨む。

 小坂は、2018年10月に中谷潤人(25=M・T)との日本王座挑戦者決定戦、2019年10月にはユーリ阿久井政悟(28=倉敷守安)との日本王座決定戦で涙を呑んだが、その後コツコツと勝ち星を積み重ねて、ランキング1位まで登りつめた。

 2度目のタイトル挑戦に向けて「面白い試合をするつもりはない」と、キッパリと言い切った。
「KO率以上にパンチがある」
 井上のことはスパーリングを何度か見たことがあるようで「昔から良い角度でパンチを打つ良い選手だなと思った。KO率以上にパンチがある」と警戒。それを踏まえた上で、「お客さんが見ていて、面白い試合をしてしまったら負ける。あえて面白くない試合にしたい」と意気込んだ。
現在、3連勝中
 小学4年生時に広島県尾道市でキックボクシングを始めて、中学を卒業すると同時に神戸の真正ジムに入門。その後、SUN-RISEジムに移籍した。3兄弟の次男で3人ともプロボクサー。長男の遼(30)は引退したが、3男の烈(25)と頂点を目指す。「兄弟とはたわいもない話はするが、昔からボクシングの話をすることはないですね」。
2018年10月中谷潤人(M・T)戦
 2021年8月に当時ノーランカーの浅海勝太(28=ハラダ)に敗れて3連敗を喫した時は、進退について悩んだという。「試合中も『俺は何をしているんだろう』と。情けないし、これで終わりだなと思った」。それでも周りの期待の声を聞いて「もう一度頑張ろうと思った」。
「この試合に勝つだけ」
 「ここを勝ってタイトルマッチだ、なんて思っていない。この試合に勝つことしか考えていない。これまで全部大事な試合だったが、今回もそれは同じ。必ず勝つ」と言葉に力を込めた。

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